10年以上の付き合いだが、私は彼の携帯
を見たことがなかった。
でも彼は携帯をトイレにもおフロにも持っていく。
「怪しい」という言葉はカスリもしなかった。
今思えば怪しかったんだな~。
ある日のこと…
彼はおフロに入っていた。私は洗面所で歯を磨いていた。
話し声がする
でもおフロに漬かっている時、彼は電話で話すことがよくあったので気にとめなかった。
そのまま歯を磨き続けていた。
おそらく彼は私がそこにいることに気づかなかったのだろう。
湯船にお湯を入れている音に私の存在はかき消されていた。
聞くともなしに漏れ聞こえてきた言葉を聞いて仰天した。
「ん?明日持って行くもの?.....そうだな~。パジャマとか?」
「時間?10時くらいかな」
えっ??
彼は確か明日…
●静岡に物件調査に行く。
●泊まる場所はインターネットカフェ。
●一人で行く。
●静岡近辺の投資家さんに会うかも知れないがブログで呼びかけたが、まだ反応ない。
以上のことを言っていた。
疑惑1:インターネットカフェにパジャマは要らない。
疑惑2:投資家に会うのにパジャマは要らない。
疑惑3:男同士の旅行だったとしてもパジャマは要らない。
疑惑4:誰と旅行するにせよ、後ろめたくないなら「一人で行く」とは言わない。
大きな疑惑がムクムクわきあがる。
でも「まさか」という思いがある。
ケチな彼がわざわざ女を連れて旅行に行くはずがない。
先方が払ってくれるのならあり得るが。
もしかしたら、私の知らない間に投資家に会う約束を取り付けたのかもしれない。
早とちりして責めてはいかん。
そう反省した輝子だった。
そこで聞きました。
「明日誰かと会うの?」
「まだ連絡来ないから会わないと思う」
「どこに泊まるの?」
「公園かも。インターネットカフェは前に恐い思いをしたから」
「お金あるんだからビジネスホテルくらいに泊まれば?」
「もったいない。公園で十分。寝袋もって行こうかな」
「ふ~ん、明日何してるの?」
「不動産屋めぐり」
疑惑は疑惑のまま残しておいた。
翌朝出かける彼の格好を見て疑惑は確信に変わった。
彼はいわゆる「コギレイな格好」をしていたのだ。
普通のシャツに普通のズボンと普通のかばんなんですが…
が、これは彼の旅のスタイルではない。
彼のスタイルは一言で言えば浮浪者。
穴あきTシャツ。
小学校の時から使っているボロボロの布バック。(今で言うエコバックみたいなもの)
下着は現地で捨てても惜しくない穴あきパンツ。
ぞうきんと見分けがつかない靴下。
1ヶ月前に行った関西旅行ではそのいつものスタイルだった。
だから初対面の人にはびっくりされる。
本当にこれがあの投資家の○○さん![]()
(彼はこの業界では新星としてわりと注目されている)
彼はTPOをあまり考えない。
○自分の妹の夏の結婚式に高校の時の冬のエンジネクタイ
を締めている人である。
←何本もちゃんとしたネクタイを贈って持っているのにも関わらず。
○私の祖父のお葬式の時には、喪服がムシに食われて白い水玉模様の背中を後ろの列席者に見せていた人である。
←父が喪服レンタルサービスを申し出たのを断った。
○銀行に融資の話を持っていく時に無精ひげでマスク、Tシャツ、サンダルで行った人である。不審者としてよ止められなかったなと思う。
(妻である私の名誉のために言っておく。
それらを用意しきちんとした格好をさせるのが本来、妻の役目でしょうが、彼は私の言う事を聞かない。
彼の許可なく家計からものを買ったら怒られるし実際許可がおりなかった。服を勝手に処分などしたら許されない。彼の服がある部屋に許可なく入室できない)
長々彼のTPOのなさを説明したが、何が言いたかったかというと
そんな彼が「普通の格好」をして旅行に行くことなどありえないのである。
ヘンな根拠ではあったが、とにかく私は確信した
そんなこんなで私の調査が始まる…

やらホテル代
やら贈り物
やなんやかんや。