「自分は何をやっても継続できない」と自分を責めてはいないだろうか?
また、続けるためのテクニックについての本を買ったのはいいが、最初の壁を越えられないと悩んでいないだろうか?
正直な話、私は何か目標を立てては挫折、また目標を立てては挫折を繰り返してきた人間だ。
本やネットで様々な習慣化メソッドを調べ試しては見たものの、満足のいく結果とまではいかなかった。
しかし、自分の意志力に頼らず、脳科学的に正しい習慣の身に着け方を試したところ、続けること自体が苦にならなくなった。
継続ができない主な原因が、自分の意志の弱さではなく、脳の仕組みに逆らっているからであると知ったからだ。
ここでは、習慣化の根幹にある「脳の仕組み」を理解したうえで、具体的にどのように習慣を身に着けていくかを伝授していく。
この記事を最後まで読めば、「ダイエット」「筋トレ」「英語学習」などあなたが継続したいこと全般に応用できる内容となっている。
是非参考にしていただきたい。
人生の45%は習慣でできている
人生がどれくらい習慣的な行動に支配されているかを考えたことはあるだろうか?
デューク大学の研究によると、人間が日々行う行動のうち、45%は習慣的な行動であるとの結果が出ている。
これを聞くと「いやいや僕にはそんなに習慣はないよ」と考えるかもしれない。
私もそう思っていた。
しかしよく考えてみてほしい。
朝、歯を磨く時、どの歯から磨くだろうか?
左下の奥歯の側面から磨き始める人もいれば、上の前歯から磨き始める人もいるだろう。この動作はおそらく毎日同じ場所から磨き始めるだろう。
もう一つ例を挙げよう。
お風呂で頭をシャンプーで洗う時、どの部分から洗い始めるだろうか?
後頭部から洗い始める人もいれば、頭のてっぺんから洗い始める人もいるだろう。ちなみに私は、まず後頭部でシャンプーを泡立て、その次に全体を洗う。
お風呂でのシャンプーに関してもおそらく、毎日同じ場所から洗い始めるだろう。
このように、普段気にしていないことでも無意識に習慣になっていることはたくさんある。
これらが人生の45%を構成しているのだ。
これは言い換えると、新しい習慣を身に着けたり、習慣を変える技術を身に着ければ、人生の45%はコントロールできるということである。
だからもし、あなたが人生を変えたい、理想的な自分を作り上げたいと考えているのであれば、まずは習慣化のスキルを身に着けることをお勧めしたい。
そのほかにもいろいろな方法はあると思うが、この習慣化スキルを最優先すべきだと私は考えている。
多くの人が継続できない理由

習慣化の具体的なテクニックをお話しする前に、なぜ多くの人が物事を続けることができずに挫折してしまうのかについて述べていく。
結論から言うと、習慣化に失敗する人のほとんどが、脳の仕組みに逆らっている。
だから、いつまでたってもダイエットには失敗するし、英語学習は続かないという問題が起こる。
しかし、脳の仕組み、つまり脳が好きなこと・嫌いなことを理解するだけで誰にでも習慣を手に入れることができる。
それでは見ていこう。
脳は大きな変化が嫌い
これはほとんどの人が知らないが、脳は大きな変化や急激な変化を嫌う傾向にある。
例えば、あなたは仕事で上司に理不尽なことを言われ、無性に腹が立っていたとする。しかし、その怒りは1週間、または1か月間ずっと続くだろうか?
また、上司に褒められたときに、うれしい状態が1週間も1か月もずっと続くだろうか?
答えはNOである。
つまり、脳に大きな変化を与えると元の状態に戻る性質があるのだ。
これは習慣に関しても同じである。
「英会話をマスターするために、1日1時間英語学習をしよう」とか「ダイエットのために1日30分ランニングしよう」のように目標を立てても、3日ほどでやめてしまったという方がいるかもしれない。
このように結果が得られない人は、「急激な変化を求める」傾向にある。
この急激な変化を求めている時は、脳を敵に回している状態なのでどれだけ意志の力があっても、習慣にすることはとても難しい。
習慣化したいのであれば、脳を味方につけることを第1に考えよう。
ゆっくりとした変化を好む
先ほどとは逆に、脳はゆっくりとした変化を好む。
何か新しいことを始めようとしたときに、小さな変化を少しずつ加えていけば、脳を味方につけることができる。
もし何か習慣を身に着けたいのであれば、脳を味方につけるために小さな習慣から始めるべきだ、ということを頭に入れておいてほしい。
小さな習慣を実践する時のポイント
イチロー選手は、メジャーリーグで年間安打数の記録を破った時、以下のようにコメントを残している。
「今、小さなことを多く積み重ねることが、とんでもないただひとつの道なんだなとという風に感じています。」
この言葉を知った時、イチロー選手でさえ小さな習慣を積み重ねているのに、凡人の私が最初から大きなことを習慣化していることがばからしく思えた。
それだけ小さな習慣の積み重ねが大事だということだ。
じゃあ果たしてどれくらい小さな習慣にすればいいのか、具体的にどうやって習慣化していけばいいのか?
誰でも簡単にできるほど小さく
まずは習慣化したいことの規模や回数を小さくすることだ。例えば、腕立てを習慣化したいのであれば、まずは1日1回に設定する。
ばかばかしいかもしれないがこれが一番重要である。
習慣化の兆しを感じる
「いやいや、そんなんじゃ筋肉つかないじゃんw」と思われるかもしれない。しかし、まずはそれだけ目標は小さく設定し、毎日やってほしい。
するとある時、その腕立て1回が退屈になって来る。これが習慣化の兆しである。
だが、ここで目標を上げてしまってはいけない。我慢しよう。
次にやることは、何回まではやっていいかMAXを決めることだ。例えば、調子がいい日は腕立てを3回までならやってもいい、みたいにMAXを決めよう。
それを繰り返していけば、小さな習慣が自然とエスカレートしていく感覚を実感できるだろう。
先ほども言ったように、脳はゆっくりとした変化を好むので、急激な変化を求めるのではなく、小さな習慣を徐々にエスカレートしていくことが重要なのである。そうすると、脳を味方につけ、習慣化に対する抵抗を極限まで減らすことができる。
プランB の用意
やる気が出ない時や体調がすぐれない時のためのプランBを決めておこう。
「どうしてもやる気が出ないときは、ストレッチを10分間する」のように、
意志力を使わずにできることを自分の中で設定しておくと、挫折をしにくくさせることができる。
ここで意志力が必要なことを設定すると挫折の原因となるので注意しよう。
注意点
一番注意しなければならないのが、目標回数や規模を上げてしまうことだ。あくまでも目標は小さくし、余裕があればノルマを超えてもいいというスタンスでやることがポイントである。
また、いくつも同時に習慣化しようとしてしまうと、挫折する確率が上がる。なぜなら、二兎追うものは一兎も得ずという言葉があるように、すべて中途半端に終わってしまうからである。
だから、新しい習慣を身に着けたいときは、1度に3つまでにしておくことをおすすめする。
まとめ
習慣化のコツは掴めただろうか?
早く理想の自分に近づきたいのは分かるが、焦ってしまうと脳を敵に回してしまうので気を付けよう。
再度ポイントをまとめると、
・多くの人は立てる目標が大きすぎて、挫折してしまう。
・誰でもできるくらい小さな習慣から始める。
・小さな習慣をエスカレートさせていくイメージ
読んだだけではもったいないので、今日からぜひ実践してみてほしい。