ドンへ side

 

 

あの子は。わらっちゃうくらいに。俺に近づかなくなった。おもしろ半分に。いろいろ聞かれたけど。曖昧に笑ってごまかした。少しわるいウワサも、たったみたいだけど。あのとき一緒だった友だちが。打ち消してくれたみたいで

 

《先につぶれたのは、ドンへの方だよ》

 

あれじゃ役に立たないよ。ヒョクチェにも言われたな...ディスられた気がしなくもないけど。俺の耳に入らないだけで。もしかしたら、もっと言われたのかもしれない。でも。友だちが減ったわけじゃないし。無駄に、声をかけてくるひとがいなくなったのは。かえって好都合だった

 

こないだまでの。ぐちゃぐちゃした気持ちが。ウソみたいにすっきりした

 

《今日のA定食》

 

ヒョクチェからの飯テロ。うん...うまそーなだけに、くやしぃ。俺は、今日。時間がなくて。ハンバーガーだったから

 

《いいなぁ。俺も食べたい》

 

晩メシ、食いいくか?うん!授業おわったら、連絡しろよ。うん!毎日じゃないけど。こうして、待ち合わせることが増えた

 

『ヒョクチェーーーーー!』

 

遠くから。ヒョクチェを見つけて。走っていって、飛びついた。あのころみたいに...わぁぁ。お前な...あぶねぇだろ。あきれた顔で。ごしごしと。あたまをなでてくれる。離れてても。側にいる。そーだ...あのころと。何もかわらない

 

やっぱり俺は。ヒョクチェが好き

 

 

《いるたん完》

 

 

 

@newsen

※画像お借りしましたm(_ _)m

※きのーの更新です