むかしむかしあるところに

魔女ではないかと噂されるほど。いつまで経っても若々しい美貌を誇る、王妃がいました

ある日。しゃべりつづけずにはいられないトゥギ王妃は、戯れに鏡に問いました

『鏡よ、鏡。鏡さん。この国で一番、麗しいのは誰?』

《はい、王妃。それは白旭姫です》

な、な、な、な、なんですってぇ!

鏡が返事をしたことより。鏡が発した名前に驚愕した王妃の美貌は、一瞬にして終えました

まだ幼い姫とはいえ。我より麗しいとは笑止千万!この屈辱、必ず晴らして見せようぞ!

ぎりっと奥歯を噛み締めた王妃は。一転

ねぇ、クンイや〜

自分とお揃いのドレスを着せた愛犬クンイに。愛想よく、やっぱり話しかけました


《つづく》

※本日のラインナップ