※ヒョクチェ兄、ドンへ弟の双子のお話しです
※ドンへは留学中←帰国のタイミングを逃してる(笑)
****************
ヒョクチェ side
小さいころ。ドンへをよくおんぶした。泣き虫だったし。俺にべったりだったし
一度だけ。ドンへが俺を、おんぶしてくれたことがある
確か。中学のときだ。体育の授業でサッカーをしていて。倒されて、足を捻挫した
保健室で手当をしてもらっていたら
『お迎えが来てるわよ』
迎え?誰かと思ったら
『ヒョン』
何だ...ドンへか...
『どぉ?』
どぉって...見てのとーりだよ。ドンへが、俺の足元に視線をおとす。ぎゅっと手を握りしめると。俺の目の前にしゃがんだ。背中をむけて
『乗って。背負ってかえるから』
ば...
『バカいってんじゃねぇ!』
そんなかっこわりぃことできるか!ぁ...勢いあまって。ドンへの背中を軽く蹴ってしまった。でも。ドンへはふらつきもしなぃ
『かっこつけてる場合じゃないじゃん』
ほら、早く。ぅ...ぉ、弟のくせに...小声でつぶやくと
『弟だからだよ』
きっぱりと。弟だから。ヒョンは俺が背負う。ドンへ...
じゃぁ...たのむ。ん...ゆっくりと。そのたくましい背中に、身体をあずけた。背はそれほど変わらないのに。掛け声もなく、すっと立ちあがる
しっかりした足取りで。家に帰るまで。たぶん、ふたりとも黙ったままだったと思う
いつのまにか鍛えた背中は。厚くて。アツくて...もぅ。子どもじゃないんだな。そー感じていた
《つづく》
※本日のラインナップ