ヒョクチェ side



今日は。ドンへはメールをくれるだろーか...俺が作ったラーメンを。ぱったりと食うのをやめて、うつむいたドンヘの顔がうかぶ。でも俺は。そこに賭けた



《別れようよ》


そーいったのはドンへだった。俺はその言葉が理解できなくて。しばらくぽかんとしていた。はっと我にかえって


《本気かよ》


うん。本気...困ったよーに。眉毛を八の字にして


《勝手にしろ》


それ以来。会ってもいなければ。連絡もとっていない



《ヒョクのことがすきなんだ》


おかしーかな?おなじよーに、眉毛を八の字にして


《この辺がね》


なかなか鍛えられた胸をおさえる。苦しくて...でもあったかくなって...きらきらして...こんなのはじめてなんだ...


《おかしかねーよ》


ふるえるドンへの身体を抱きよせた。そのぬくもりに。そーか...そーゆーことか...ドンへのふとい腕が。おずおずと背中にまわって。いつも強引なくせに...俺をふりまわすくせに...そんなドンへを。心底、愛しいと思った


ドンへとつきあうよーになって。カノジョができてもうまくいかなかった理由が、わかったよーな気がした。それはドンへも同じだったみたいで


《ヒョクは全然ちがうんだ》


わらったり。泣いたり。ふくれたり。ころころと表情をかえる、ドンヘと過ごすのがたのしかった


だから。わからなかった。別れを切りだされたのが


それから。やけになって酒に頼ったり。適当に誘いにのってみたり。でも...そのたびに。ヨジャだからとか。ナムジャだからとかじゃなくて。ドンへじゃないとダメなんだってことを、思いしった



スマホが着信を告げる


《ごめんね》


ドンへだ


《久しぶりにヒョクのラーメン食べたら。涙が出そうになっちゃって...ちゃんと食べられなくて...ごめん...》


ドンへ...



《つづく》


※今月、亀更新ですみませんm(_ _)m