ドンへ side


『ねぇ。ひょんあ』

ん?何?俺のオンマが作った、シルトックをもそもそと食べながら

『投げキッスって、どーやってやるの?』

な、な、な、なげきっす...!?

『だ...誰に聞いたの?』

ヌナ!やっぱりヌナか...ほんとにロクなこと、教えないな...そんなのやったことないけど...

『よく見てて』

うん!口のまわりを粉だらけにしたまま。きらきらした目で俺を見つめる。こんなかんじかな...

『ちゅっ』

ヒョクチェに向かって投げキッスをしたけど。ヒョクチェはきょとんとしていて。わかりづらかったか...じゃぁ、ちょっとためて...

『んー、ちゅっ』

ぱっと顔を明るくして

『ひょんあ!もいっかい!』

もう一回?うん!んーーー、ちゅっ!あー。おっきく口を開けて、あむっと閉じる

『食べたの!?』

うん!何で?どっかいっちゃうとこまるから!くく。何で困るんだよ。おもしろくて。かわいくて。んー、ぱっ。ぱっ。投げキッスをくりかえすと。そのたびに、ぱくぱくと食いついて。こぼれたのをつかんで、口にほうりこんで。あむあむと咀嚼して...

『投げキッス。たくさん食べたな』

うん!おなかいっぱい!

『じゃぁ。このシルトック。もう食べないね』

『食べる!』


《いろいろ別腹》

※きのーの最終更新です