※またあほなことを思いついてしまった...

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ヒョクチェ side


『これでいいのかな...』

ショーウィンドウのガラスに映った自分を見て。気休めに髪を手ぐしで整えてみる。ラフな格好でいいと言われたから。Tシャツにジャケット、細身のジーンズにスニーカーにしたけど...


『お待ちしてました』

こちらへどうぞ。あ...はぃ。インカムをつけたスタッフのひとに案内されて、控室と書かれた小部屋に通された。まだ誰も来ていないようだ

これから俺は。生まれてはじめて、収録というものを体験する。しかもバラエティだ。最近、流行りの。恋愛バラエティというもの。しかも、そこには元恋人がいて。共同生活を送るらしい...誰と誰が恋人同士だったかは、明らかにされない。もちろん、誰が来るのかもわからない。元恋人なんて、大していないけど。誰とも連絡をとってないから。誰に会うことになるのか。どきどきする反面、不安もあった。毎回、きれいな別れ方をしてるわけじゃないから...

ドアの向こうから声がした。誰か来たのかな...こちらでお待ちください。ドアが開いて

『あ、どうも。はじめまして』

長身の。濃いめのイケメンが顔を出した


《つづく》

※ウォンキュデーだったはず...