ドンへ side



『わ!ばか!泣くな!』


だ...だって...あっとゆー間に涙があふれる。ヒョクチェくんが一生懸命なだめてくれたんだけど。なかなか止まらなくて...ヒョクチェくんに肩を抱かれるよーにして。学食の隅っこに腰を落ちつけた


『元気そうだな』


う...うん...ひ、ヒョクチェくんも...ね...


『ど...どーして、こ、ここにいるの?い、いつから?あ、あれから、ど、ど、どーしてたの?も、もしかして、お、お、同じ大学?』


まくしたてる僕に、目をまるくして。くく。泣きやんだ途端、質問攻めかよ


『大学はちがうよ。高校やめてから。親戚たよって、すぐこっちに来てさ。ウリナラって結束力つよいじゃん?出身地別にコミュニティがあって。そこで知りあったひとが、この大学でさ。学校の中庭でピアノ弾いてるイケメンが、同郷みたいだってゆーから。まさかと思って来てみたら...』


そのまさかだった。いちご牛乳をちゅるちゅると吸って。俺の勘も捨てたもんじゃねーな。目尻にシワをよせて。たのしそーにわらう。で...


『ドンへはどーしてこっちにいるんだ?』


あ...うん...すこしつっかえながら。説明して。ヒョクチェくんは、あのときのよーに。ゆっくり聞いてくれた


『まじか』


あー。俺もこっちの大学にすればよかったな。受験するとき、迷ったんだよ


『そーしてたら。もっと早く会えてたのにな』


ほんとにくやしそーに。でもうれしそーな。ヒョクチェくんの笑顔が。まぶしくて...


『ヒョクチェくん...』


僕は...ヒョクチェくんに...謝らなきゃいけない



《つづく》


※本日のラインナップ