※どれだけウネかきゃ気がすむんでしょーか...

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ドンへ side


ちーさなころから。僕は、あまり言葉を発することがなかったらしぃ。首をふったり、指をさしたり。そうやって、意思疎通をはかっていた。心配したオンマが、病院に連れてってくれたけど。特に何かあるわけじゃなくて

《耳も聞こえてるし、理解もしてる。まったくしゃべらないわけでもないなら。本人の性格なんでしょう》

集団生活で揉まれれば、また変化があるかもしれません。そんな助言を基に、早くから保育園に通わされた。友だちもできたけど、言葉でのコミュニケーションはやっぱり苦手で

《イケメンは特よね。にっこり笑えば、済んじゃうんだもの》

そんなことを先生に言われて。オンマは苦笑いしていた

状況が一変したのは、小学校に入学してからだ。はっきり速やかに、意思表示をすることを強制されて。できないことをできないままでいること、他人と違うことが許されなくて。挨拶や朗読。大きな声で。はっきりと。先生に度々、注意された

たぶん戸惑ったんだと思う。うまく言葉が出なくて。あせればあせるほどつっかえてしまう。そばにいる子がくすくす笑って。その声がさざなみのよーに教室中にひろがって。僕を真っ赤になって、立ちつくした

先生から、専門的な治療を勧められて。オンマは驚いていた。家族と話すときは、そんなことにはならなかったから

投薬や訓練、心理療法。いろいろ試したけど、それほど効果はなくて

僕はますます人前でしゃべらなくなった


中学のとき。女子グループから。セクハラにちかい、いじめをうけた。本人たちは、からかっただけだってゆったけど。イ・ドンヘはモテるから。そんな理由で片づけられて


だから。高校は男子校にしたんだ

でも。あまり変わらなかった

変わらないとゆーより

男子校という特殊な環境が

事態を悪化させた


《つづく》

※きのーの最終更新です