打ち合わせはつつがなく終わって。次は会食でも。そうですね。こちらで手配しますので...ありがとうございます
『そんなにこいつの顔、おもしろいですか?』
資料を片づけていたら。先方の上司のひとが。無意識にガン見していたらしぃ。あ...すみません...知り合いに似ていたもので...
『このくらいの顔だったら、その辺にごろごろしてますからね』
ぱふんとウニョ...ちがった。イ・ヒョクチェさんの肩あたりを、うら拳ではたいて。イ・ドンヘさんみたいな、イケメンだったらそうはいないでしょうけど。いや...そんな...
だって...そのくらいの顔を。俺はひとりしかしらない
忘れられない。大切な顔。その顔が。いま、目の前にいるひとに重なる
『このプロジェクト。絶対、成功しますよ』
思わず口にしていた。うわぁ。イケメンの発言って説得力ありますね。あ、こいつね。最近、ツキまくってるんですよ。俺の上司が。へぇ。すごいですね。イ・ヒョクチェさんがふわっとわらった。あ、その顔...
俺にはわかる
だってウニョクが
そこにいるから
《完》
※きのーの最終更新です