※人材レンタル会社で働くヒョクチェと一緒に暮らすドンへのお話しです
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ヒョクチェ side
ドンへをリーダーに紹介して、すこし経ったときだったと思う
新しくオープンするホストクラブの助っ人。とゆー仕事があった
人手が足りないとき。キャストのインパクトが足りないとき。もろもろ足りないとき
こーゆー依頼はけっこーあって
でも終わりが深夜になってしまうから。ドンへがまだ心配するし。俺は外してもらったんだけど
『申し訳ないんだけど、人数足りなくて...』
リーダーから拝まれて
『もし良かったら事務所で待っててもらってもいいよ?俺もいるし。夕飯も用意するし。寝ちゃっても、帰りはタクシー手配するし』
うーん...そこまで言ってくれるなら...ドンへもいいって言ってくれたし
だったんだけど...
『ごめん...俺も出なきゃなんなくなって...』
リーダーは、いまは統括だけど。元々はここで働いてて。ひとが足らないとき。あわないとき。たまに現場に出る
『俺たち用に控室用意してもらってるから。そこにいてもらうのはどうかな』
俺たち以外は立入禁止にするし。賄い、運ばせるし。正直、そーゆー店にドンへを連れてくのは抵抗あったけど...そもそも行ったことあるのか?ないよな...きっと...まぁ、仕事だから仕方ない...今回だけだし...
当日。事務所に来たのはシウォンで。ドンへと面識があって助かった。ちょっとひと見知りのところがあるから
リーダーと三人、事務所でスーツに着替えて。いつもよりちょっとハデめの。ふふ。ヒョクチェ。かっこぃ。ドンへはなぜか照れたよーに。スーツの袖をつまむ。シウォンは当然だけど。リーダーもなかなか美形だから。本業と言っても通用するくらぃで
依頼元が迎えに用意したのはロングのリムジンだった。ここから仕事がはじまるってことなんだろぅ
『こんなのはじめて!』
のりこんだドンへは目をきらきらさせて。遊園地にでもきたよーなはしゃぎっぷりだ
『まぁ、こんなの普通に乗るもんじゃないからな』
シウォンがドンへにコーラを手渡す。こぼすなよ。うん!シートをバウンドさせてあそんでるドンへに注意する。汚すと後が面倒だから
店について。なるべく目立たないよーにドンへを降ろしたんだけど。目敏く見つけたやつがいて。店に入るならスーツを着てもらいたいと言いだした。こいつは今日のヘルプではないと言ってもゆずらない。ドンへの顔に目をつけたんだろぅ。ごまかすためにメガネまでかけさせたのに
どうする?リーダーが目で聞いてくる。ここでもめてもな...さて...どーするか...いつものリュックを抱えて、困り顔のドンへのあたまをなでる
仕方なぃ...酒が飲めないから、ドンへは席にはつかせない。しゃべらせないってことで折り合いがついて。店側が用意したスーツに着替えさせて。リーダーからメイク道具を借りて、肌と髪を整えてやる
『へへ。芸能人みたぃ』
所作は幼いけど。ラメ入りのスーツを着て、長めの髪をなでつけたドンへは、店のキャストよりもよっぽどイケてて
『お。格好いいな。ドンへ』
ふたりに褒められて。ドンへはご機嫌だ
開店準備に忙しい店内をながめながら、何事もなく一日が終わることを祈った
《つづく》
※きのーの最終更新です