ドンへ side



『何だよ。お前。会社帰りのサラリーマンか』


まぁ、普段からそんなかっこだけど...ドンへはラフすぎるし、シウォンは固すぎるし...お前ら、少しはどういう場か考えてくれよな。そんな...別に来たかったわけでもないし...気合いを入れなきゃいけない理由もなぃし


『こいつ、おっさんっぽぃけど俺より年下だからね』


ユノヒョンが。えぇ、見えなーぃ!それでそこのドンへと同い年。えぇ、ありえなーぃ!ありえなぃって何だ...ほんと、オンナの子って謎...


大して気にするそぶりもせず、シウォンは空いてる席に座った。見えないだありえないだゆってたわりには、オンナの子たちはわらわらと新顔に群がる。ほんとに理解不能...


でも周りが静かになったから。おちついて唐揚げとかぱくついて。シウォンは誰がきても変わらず卒なく応対していて。大人だな...酒もつよいみたいだし。ビールから早々にソジュにかえて。グラスを次々と空にする


あの子、ちょっとベタベタしすぎじゃないか...?シウォンがさりげなく絡まれた手をはらうのに。懲りもせずにしなだれかかって...酔ったふりなんかして...シウォン...モテるもんな...まちがいなく...


シウォンは...どうだったのかな...あれから...海外の子なんて...積極的なんだろーな...あの子たちなんてより...はるかに


グラスを一気のみして。ちょっとトイレ...あれ...なんかおかしーな...あたまがふらふらする...視界がゆれる...


なんだ...


『ドンへ?』


ヒョン...なんか...俺...変...ドンへ!


『大丈夫か』


なつかしいぬくもり。なつかしい感触。倒れかけた俺を抱きとめてくれたのは。ヒョンではなくて。シウォンだった



《つづく》