『⌘ パラレル中編 First Love ⑧ 完 ⌘』『⌘ パラレル中編 First Love ⑦ ⌘』『⌘ パラレル中編 First Love ⑥ ⌘』インターホンでなくスマホにメッセージが届いた《ただいま。着…リンクameblo.jp


※みなさま、覚えていらっしゃいますでしょーか(笑) 宣言どーりしおぎゅみ続編です

※すみません、いろいろぶっとばしてはじめてしまいました(・・;)←本編かきおわる前に続編かいていたので…

※奇しくも七夕スタートになりましたが、なにも意味はありません(笑)


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しお兄ぃと一緒にいるのが当たり前になって


好きだって言われて私もって応えて

抱きしめられてキスをして


私はしお兄ぃの恋人になった



『今度、ちょっと遠出しないか』


『遠出?


『そう。ドライブ。海の方とか。誕生日近いし。お祝いも兼ねて』


私としお兄ぃの誕生日は数日違いでいつも一緒にお祝いしてもらっていた

そしてプレゼントをもらう私たちを見て、なんで俺のはないんだとお兄ちゃんがあばれてみんなを困らせた


うん!


ちょっと豪華なランチにしよう

予約しとくから


え…

しお兄ぃのちょっと豪華ってどれだけ?


普段のデートのときだって、連れってってくれるのはちょっと入るのを躊躇しちゃうようなとこばかり


俺に任せて


片目をつぶって

両頬にえくぼをつくって



その日

しお兄ぃが愛車のアウディで迎えに来てくれた


海岸線を走らせて、着いたのは海が一望できるオーベルジュ

青い海に映える白を基調としたこじんまりした佇まい


お天気がよくて窓が開け放たれていてもそれほど寒くなくて。海に日差しが反射しててきらきら眩しい


お祝いだからね、といってしお兄ぃはシャンパンをあけてくれた

しお兄ぃは運転があるから私だけ

もうしわけないな…


ランチに合わせたのか軽めでおいしいシャンパンだった

銘柄とかよくわからないけどお酒はすきで

それにしお兄ぃが選んでくれるお酒はまちがいなくおいしい

お酒だけじゃないけど、しお兄ぃが選ぶものにまちがいはない


ほんとにこんな完ぺきなひとが私の恋人なんだろうか

たまに不思議になる


『圭美ちゃん、どうした


ついまじまじと見つめてしまっていたらしい


『ううん。なんでもない。わぁ、おいしそう』


港がちかいせいか前菜から海のものがならぶ


ホワイトアスパラと貝のムニエル

具沢山のクラムチャウダー

メインは魚のグリルとローストビーフ

ピスタチオのムースまで


グラスが空になりそうになるとさりげなくしお兄ぃが足してくれるから、なんだか飲みすぎたかも…お水もらおうかな、なんて思ったとき、しお兄ぃが私のグラスにすっと手をのばした

そして口をつけると『うん、うまい』


え、しお兄ぃ?


『あんまりうまそうに飲むからつられちゃったよ』


でも車


『圭美ちゃん』


酒が抜けるまでつきあってくれないかな…


手品の種明かしのように、テーブルの上に置かれたしお兄ぃのおっきな手の下から、一枚のカードキーがあらわれた



えーーーーーーーーーーっ


あくまで紳士的な態度をくずさないしお兄ぃの前で、戸惑いながらも今日着てきたものをあたまの中でこっそりさらう自分がいた



《1/4 ②につづく 次の更新は金曜です》


※キザしお発動しました

今回もベタ全開でお送りします