許褚(きょちょ)
ボーっとするのは苦手です。
許褚ですが、魏に仕えた武将で曹操
の親衛として、また「虎痴(こち)」と呼ばれた人物です。
想像するに相撲の力士の様な体型で、雄々しく毅然として、武勇は人なみはずれていたそうです。
しかし、力は虎のようなのに普段はボーっとしていたので「虎痴」と呼ばれました。
曹操の親衛として、雨のように降り注ぐ矢の中を馬の鞍を掲げ曹操を矢から庇うなど常にそばにいました。
曹操が亡くなったときは、号泣して血を吐いたそうです。
さて、『三國志演義』の中で、曹操と許褚との出会いは有名ですね。
曹操の軍が黄巾族の残党と戦っている時、何儀(かぎ)という黄巾族の総大将が出て来て曹操に一騎打ちの
勝負を挑んできますが、曹操は「悪来(あくらい)」と呼ばれ武勇に優れた典韋(てんい)に命じ何儀を捕らえに
行かせますが、その時一人の農民が現れ何儀を捕らえ去ろうします。
この農民が許褚であり、典韋は許褚を追いかけ何儀をこちらに渡すように促しますが、許褚が拒否したため
二人は一騎打ちをし、互角に戦います。
この許褚の勇猛さを聞いた曹操は
「あれほどの男を殺すのは惜しい」
と思い、部下に罠を仕掛けさせ、捕えて連れて来いと命じその後、典韋はわざと引き上げ、追いかけてきた
許褚は罠にかかり曹操の所へ連れて行かれることになります。
曹操は他の敵将と同じ扱いを受けた許褚を見ると
「誰がこんな扱いをせよと言ったのだ!」
と言い、すぐに縄を解くように命じ、許褚に謝ると部下にならないかと誘います。
許褚は自分を部下にしてくれる事を喜んで引き受け、仕えることとなります。
他に、馬超との一騎打ちでは途中から上半身裸になって戦うなど武勇に優れた武将として描かれてます。