本日昨日の事をもとに介入してきたので続きを記録します。

では実際にどうやって低Naを補正すればいいのかという話。
①まず戻したい血清Naの値と現在の血清Naから補正する血清Naの値を計算する
②①の値から何mEqのNa補正が必要か計算
③1日に血清Naをいくら補正するか決め、①の値に割り、何日で補正されるか求める
④②を③で割り付加量が算出される
という流れ。

体重50kgの人に対し補正したい血清Naを140、現在の血清Naを110とし、1日に6mEq補正すると考えると、
① 140-110=30mEqの不足
②  50*0.6*30=900mEqのNaが不足
③ 30/6=5日間で補正
④ 900/5=180meqのNaを1日付加
ということになります。
NaClで補正する場合は/17で10.5gの付加が必要となってきますね!

しかしこれはあくまでNa排泄量と水分出納が変わらない場合なので基本的には補正をしてチェックしてを繰り返す必要かあります。
あまりに早い補正(6-8mEq/Lを超える)をすると浸透圧性脱髄症候群を来す可能性があるので、基本的には意識障害などが解除されれば緩徐な補正をしていくのが良いと思います(意識障害も脱髄症候群と天秤にかけて)。

また水分出納が崩れる水中毒等には更に注意が必要でしょう。

ただ、管理栄養士が介入するときはある程度補正が始まりだしてからになるので、初期の血清Naから計算し、補正速度が今どうなっているのかを確認して付加量を算出する方が良いかなと上司が言ってました。

またこの補正式は現状の補正に更に補正するという考え方なので、スタート時か、補正が滞ってしまったときにいくら付加するかという視点で使用するようです(上司より)