愛と性と自閉傾向と２

相手への思いを巡らせ、気持ちを交流させることは難しい行為だ。

しかし、性的な気持ちが高ぶることで
あたかも相手と気持ちの交流ができていると錯覚するのだ。

愛を確かめ合うのに言葉はいらないという洒落た台詞もあるが、愛があるのではなく本能のスイッチがオンになっただけのことだ。


相手への思いを巡らせるためには
相手のことを知る必要がある。相手を知った上で人間特有の想像力を駆使して、互いに気持ちの交流をするのだ。

ぴったりと同じになることはほとんどない。
おおざっぱな「好き＝あなたのことを受け入れできる」という方向性の確認ができれば愛し合っていると思っている。

まあ、いくつかある項目の中の何箇所受け入れられるかにより相手とのつながりは強くなるのではないかと思われる。


そして触れることで相手への思いなどなくても、自分が満足するレベルもあることを知らなくてはならない。


相手への思いも相手と交流するわけではない一方通行の愛もある。
これも愛し合うとは言わない。
しかし、自分ではない他者のことを考えることは人間として高いレベルにあると言える。