「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」観た。

感想というか、少し。

 

※以下、ネタバレあり

 

 

 

 

2017年の映画。

ベトナム戦争を分析、記録した、

アメリカ政府の最高機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」。

1971年、「NYタイムズ」がこの文書を入手。

ベトナム戦争に関する政府の嘘を全米中に暴露する。

その衝撃的なスクープに動揺する「ワシントン・ポスト」は、

自らも文書を手に入れようと奔走するが、

しかし、最初にスクープを連発した「NYタイムズ」は

政府に訴えられ、記事の差し止めを要請されてしまう。

差し止め命令に反すれば法律違反。

それは「ワシントン・ポスト」も変わらない。

文書をどうやって手に入れるか。

手に入れたところで発表するのか。

様々な人々の立場、思惑、人生が見え隠れするサスペンス。

 

 

実話を元にした作品で、

あまり背景説明がなく進むので、

最初は人物と組織と関係性を把握するのが難しかったです。

 

しかし、進むうちにどんどん引き込まれていきました。

次々に困難が生じるサスペンス展開。

「報道の自由か国防か」を一番に、

「女性の自立」、「国家とは何か」等、

描かれる濃厚なテーマ。

そのなかに垣間見える各々の人生。

 

特にテーマの多くを担っている

「ワシントン・ポスト」社主キャサリンの苦悩と決断の様子は

印象的でした。

なかでも瞬間的に・・・のように見える決断の場面。

あれは圧巻だったなあ・・・。

社主として国民として母として友人として個人として

未だ迷いながらも、どこかが吹っ切れてしまった瞬間、

のようなあの場面。

人生も会社も国も揺るがす決断をする瞬間。

素晴らしいと思いました。

 

キャサリンに限らず、

この一件に関わった人間は皆、

何かと何かの大きな選択をしなければならなくなります。

何と何かは複雑すぎて書ききれませんが、

その選択が容易ではないことだけは確かです。

 

それでも、信念をもって行動した先に、

こういった光がある社会で在り続けられればいいなあ・・・と、

そんなことを思った作品でした。

 

面白かった。