「ケムリクサ」

第1話~第2話までの感想というか少し。

 

 

※ネタバレします。

 

◎「ケムリクサ」

 

 

☆第1話~第2話の感想というか少し

 

崩壊したまま放置されたビルや船。

無人の土地。

文明の跡だけが残る世界。

そこで「ヒト」を名乗る不思議な姉妹たちが生きている。

光る緑の玉をつけた植物?「ミドリ」を頼りに、

光る葉「ケムリクサ」を使い、

赤い霧の中から現れる化物「アカムシ」と戦いながら・・・。

そんな姉妹たちの前に、

突然「ヒト」を自称する異質な少年が現れた。

 

 

 

「けものフレンズ」は、

廃墟になった施設や荒れ果てた遊園地など、

そこかしこに不穏の欠片がありながらも、

物語世界全体の雰囲気は

どこまでも明るく牧歌的に描かれていました。

フレンズたちは皆、明るく優しい気質の持ち主で、

食料や土地の不安もなく、深刻な悩みもなく、

思うままに和やかに生を謳歌していました。

 

しかし。

この「ケムリクサ」では、一転して、

終末の不穏さ、暗さ、死の気配が、世界全体を覆っています。

文明の名残はあるけれども、文明はない。

人類の名残はあるけれども、人類はいない。

話の中心にいる姉妹たちの他に、

「生物」と感じられるものは何もない。

姉妹たちは常に命の危機を感じ、

敵の襲来に脅え、

水すらも容易には手に入れられない環境に甘んじる。

「けものフレンズ」では背後の背後に抑えられていた不穏さが、

この作品では一気に前面に押し出された感覚があります。

 

不穏なのは終末後を感じさせる世界だけではありません。

姉妹たちもまた、どこか異様な気配を漂わせています。

食物を口にする様子がない。

人間離れした力。

分裂して増殖するような発言。

およそ私たちの知る「人間」とはかけ離れた存在。

でも、彼女たちは「ヒト」と自称しています。

そんな彼女たちの前に現れた、

彼女たちが「ヒト」とは認めない少年こそ、

私たちの知っている「人間」の姿に近いのに。

しかし、彼女たちや、物語はそれを否定します。

 

世界、キャラクター、価値観。

全てが視聴者側とズレ、

根本的な違和が感じられ、

不気味で不安定な雰囲気に満ちている。

どこまでいっても闇と死の気配から逃れられない。

 

そんなイメージを抱いた1~2話でした。

 

何が言いたいかっていうと、

 

こういう雰囲気の話、

 

大好き。

 

大好き!

 

闇と死の気配、たまんねー!!

 

 

・・・そんな感じ。