「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」
この有名な冒頭にもありますように、
世の中は諸行無常でございます。
あらゆるものは変化し続け、
永遠の物などどこにもございません。
栄華を誇るものは必ず衰退し、
形あるものはいつか滅びる。
それがこの世の定め。
何者も逃れることは叶わないのです。
そして。
私のお部屋に雪のような白い物が舞うのも、
その定めのためなのです。
最近、やたらと白い小さなふわふわした塊のようなものが
あちらこちらにあるなあと目について仕方ありません。
埃・・・そう、埃は常に溜まります。
しかし、最近はその速度が異様に早い。
よくよく考えてみますと、
冬になって一年ぶりに引っ張り出した毛布。
なんだか抜け毛が激しいような気がします。
見れば、あちらこちらに毛の抜けたあとの線のようなものが・・・。
毛布が・・・毛布が、無に帰ろうとしている・・・!!
いやああああああ。
風の前の塵にならないでえええええ。
毛布さん、無になっちゃいやあああああ。
・・・という現実逃避をしながら、掃除した。