「十二大戦」
第12話、最終話の感想です。
※ネタバレします。
◎「十二大戦」
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☆第12話の感想。
バトルロイヤルの優勝者が、
何でも一つだけ願いを叶えられる「十二大戦」。
今回の優勝者は子の戦士・寝住でした。
で。
叶えてもらう「たった一つの願い」を考える寝住。
しかし、
無気力、無感動、さとり世代?で、
特に執着するものも、
どうしても変えたい状況もない寝住。
考えれば考えるほどに
願いが決まらなくなります。
小さな願いから、
大きな願い。
欲に塗れた願いから、
理想的な願いまで。
色々考えてはみるものの、
挙げれば挙げるほど迷路に嵌ったように苦悩します。
考えて、考えて、迷って、迷って、苦しんで。
で、
結局、
彼が願った「たった一つの願い」は・・・。
この最終話の寝住の懊悩。
そして得た結論。
これこそがこの物語の核となる部分なのでしょう。
願いも欲も夢も希望も悲嘆も困苦も、
強く思う何か、が一切ない思春期の少年。
現状にほどほどに満足し、
変化に期待しない程度に、
理性的で合理的であって投げ遣りで冷淡。
そして平凡。
そんな少年が、
命を賭ける戦いで出会った戦士たちの、
一人の人間としての「たった一つの願い」を聞き、
自分自身に向き合う。
そして、自分を知る・・・?なのか?
自分にとって大切なものを知る?なのか?
その辺りがよく分からなかったのですが、
とにかく寝住の「気付き」が
この物語の結論なのだと思います。
この12話を観て、
寝住の思春期ならではの苦悩を見て、
ようやくこの作品の形が全部見えたような気がして
なんだか腑に落ちるような感覚がありました。
なんだか少し分かった気になりました。
が。
最後の寝住の結論が腑に落ちずに、
結局、今でも理解出来ていません・・・・・・。
うーん。
多分、この作品の価値観と私の価値観が
合わないんだと思います。
つまらなかったとか、
嫌いだとか、
そういう意味ではないです。
毎回面白く観ていたし、
今でもわりと好きな作品だと思います。
ただ、価値観がずれているので
上手くメッセージの受信が出来ず、
理解出来ないんだと思います。
寝住は、夢や希望や情熱や執着を無駄と思い、
平々凡々に合理的に流されるように生きてきた。
だから願えと言われた時に何も思いつかず、
「夢や希望を持たねばならない」という強迫観念に
捕らわれて苦しんだ。
ここまでは青少年の内面として分かる気がします。
別に無理に夢や希望なんて持たずともよい気もします。
寝住の思春期ならではというのか、
この時代ならではというのか、
そういう苦悩も分かる気がします。
夢や希望を無駄、ダサいと思ってきたのに、
いざとなると凄く真面目に正面から考えてしまう
寝住の青少年らしさ、わりと好きです。
けど、最後の結論が分からない。
うーん・・・。
うーーーん・・・・・。
他の方の感想や考察を拝見して
しばらく考えてみようと思います。
そんな感じで。
最後が分からなくてまだもやもやしているけれど、
全体として、
好きな作品だったと思います。
あー寅ちゃんがらぶこめしてくれてたらなあ!