「スタミュ 第2期」

第4話の感想です。

 

細谷さん、心配ですね。

お大事にして欲しいです。

 

細谷さんの演技って、

すごく自然な感じがして、

あたい、好きだな。

 

※ネタバレします。

 

 

◎「スタミュ 第2期」

 

 

 

☆第4話「第4幕」の感想です。

 

今回は、

 

「俺様を誰だと思ってやがる!?」

「天」 「花」 「寺」 「翔」 「様です!!」

 

という、天花寺翔様大盤振る舞いの回でした。

 

 

 

たまに・・・よく・・・わりといつも・・・忘れていること。

天花寺が「梨園の貴公子」であるとかいう設定。

「梨園」はともかく、「貴公子」・・・「貴公子」・・・ね、うん。

「梨園の野暮助」の方がしっくりくるけどね。

「貴公子」・・・か・・・ふっ・・・ふふっ・・・。

とか思ってたんですが、

今回は、

 

すみませんでした。

天花寺様。

貴方様が梨園の貴公子・天花寺翔様でございました。

御見それ致しました。

翔様、万歳。

 

と完全に平伏させられました。

 

 

梨園の跡取りとして、

幼い頃から「プロ」として厳しい芸事の世界に身を置いていた

天花寺。

 

星谷や那雪のような、完全に学生の身分にいる者。

月皇のようにプロが身近にいて、その世界を多少具体的に知ってはいても、自分はまだまだ学生である者。

バイト程度に芸能活動はしていても、完全なプロフェッショナルからは遠い者。

そんな生徒が多い綾薙学園のなかで、

天花寺からは「世界」がどう見えていたのか。

 

今回はそれがよく感じられ、

新鮮な気持ちと、また切ない思いを抱かされました。

 

 

今回垣間見ることの出来た、天花寺の幼い頃の記憶。

梨園の跡取りとして、

父親とは、父と子というよりも師匠と弟子に近い関係。

普通の小学生のように外で遊ぶ時間もなく、

稽古に励み、芸を磨く日々。

 

父「よいですか、翔」

 「江戸時代から連綿と続いてきた天花寺の芸を繋ぐのは

  貴方です」

 「出来ないなら、出来るようになりなさい」

 

「出来ないなら、出来るようになりなさい」

凄い言葉だ・・・。

一切の妥協を許さず、辞めることも許されず、

出来るようになる以外の選択肢がない。

厳しいを通り越して、恐ろしい。

 

そんな世界でずっと生きてきた天花寺から見れば、

綾薙学園の諸々は、まさに「学芸会」に見えたでしょう。

そう思えば、一期で星谷にあれだけ憤りを見せたのも、

周囲を小馬鹿にしていたのも、全て納得・・・・・・

 

「生まれ直してきな、野暮助」

 

まあ、ちょっと傾き過ぎてたかもね。

色々とね。

言葉の選択とかね。

反抗期だったか。

貴公子なりの反抗期だったか。

 

しかし、そんな傾いていた時代も乗り越え、

寛容を覚え、絆を知り、友人も出来た天花寺。

 

そんな天花寺が今回見せた、

「歌舞伎役者としての天花寺翔」の姿は、

本当に頼もしいものがありました。

 

共演の兄弟子には礼を尽くした挨拶をし、

小さな弟弟子には優しく礼儀を教え、

すっと背筋の伸びたその姿。

舞台の上の立ち姿は・・・は・・・

舞台の上の姿は一瞬かい!

見せろ!

かっこいい歌舞伎役者・天花寺翔様のお姿を拝ませろ!!

・・・おっと、あまりの翔様のかっこよさに、つい取り乱した。

 

それはそれとして。

「天花寺翔は歌舞伎役者である」。

覚悟も重責も厳しさも全て背負って、

それでいて自然に立つことのできる、

芸の世界のプロである。

今回はそのことをひしひしと感じさせられました。

天花寺って凄かったんだな・・・。

 

しかし、だからこそ、

この一言は切なかった。

 

天花寺「ずっと遊んでいたいがな・・・。

     そうも言ってられないのが、

    梨園の貴公子、天花寺翔様の辛いところだ」

 

自分が跡取りだと自負しているから、

自分の将来がよく見えているから、

頼もしく、

けれど青春の終わりをよく知っている、切なさ。

単純な諦めとは違う、自然な覚悟を持っている、

この、辛さ。

天花寺って凄かったんだな・・・。

 

なんだか、天花寺のエピソードの端々に

胸に刺さるものを感じました。

天花寺って凄かったんだな・・・。

 

 

そして。

そんな天花寺の、圧倒的なプロの姿、を見せつけられた面々。

その各々の反応がそれぞれに違うのが、

また色々と感じさせて、なんか・・・こう・・・。

 

今回ついに「役に対する執着」、「貪欲さ」、「ハングリー精神」が

足りないと指摘された星谷。

天花寺の舞台を観て、

ただ「かっこよかった!」と心底嬉しそうに無邪気に喜ぶ星谷。

 

星谷と同じく笑顔で喜ぶ那雪。

 

その隣で、どこか沈んだような、思い詰めたような表情で、

ただ頷くだけの卯川。

 

天花寺に負けていられないと密かに闘志を燃やす空閑。

 

「俺達だって、いつかはプロになるんだろ?」と問われ、

答えられない虎石。

 

それぞれの、将来の見え方の差、プロになるという意識の差、

そういったものが垣間見られて、これもまた印象的でした。

 

なかでも意外だったのは虎石かな。

名門綾薙の、

花形のミュージカル学科の、

選抜された生徒の中の、更にトップに君臨する

スター・オブ・スターのチーム柊にいて、

自分を魅せることを存分に知っているような性格なのに、

プロになるんだろ?と言われて答えられない。

「愁は、昔っから自分が走ってく道が見えてるからな」

とどこか羨むように?言う。

虎石ってプロになる気がないの?

それとも迷いがある?

何故?どうして?

ストレートに真っ直ぐに何の障害もなくプロになるのではと

そう思っていた虎石の意外な姿に、ちょっと驚きました。

 

あー、あと。

天花寺の舞台とは関係ないですが、

有罪君・・・じゃなくて、えーと・・・あーそう北原君。

彼と、そしていつも一緒にいる南條君。

彼らはどうも、どこか冷めた目で、斜に構えた態度で、

いつもいますね。

余裕・・・というよりも、情熱が足りない。

そこが指導者だった漣先輩の危惧している部分なのかも

しれません。

 

 

そんな風に。

4話にして、各々の問題点や課題がうっすら見えてきました。

 

 

そのなかでも、問題が誰よりも多い主人公・星谷。

「役に対する執着」「野心」「貪欲さ」。

そういったものを得なければと考え始めたようですが・・・

性格が性格なので・・・まあ・・・そうすんなりとは・・・。

「皆で頑張ろう!」「皆凄いなあ!」と素直に思えるのは

彼の長所でもあるんですが・・・。

ただ・・・それだけだとこれから厳しいよねえ・・・。

本人も悩み始めたけど、すぐにはねえ・・・

 

と思っていたら。

 

天花寺「古典芸能には、華を極めるっていう考え方がある」

     「客を感動させるために必要な、役者の魅力」

     「板の上に立つ人間は、いつか花を咲かせようと

     ガキの頃から血の滲むような稽古を重ねている」

     「それでも、一生咲かせられずに終わる

      役者だっている」

     「だが、誰もが欲しい華を、お前は持っている」

     「足りないもんは補ってやる」

     「補うチャンスを、俺がくれてやる」

     「だからお前は、大輪の花を咲かせろ」

 

神様、仏様、天花寺翔様・・・!!!

お前はこの回でどれだけ好感度爆上げするつもりなのか・・・!!

 

あまりの貴公子のかっこよさに恐れ戦きました。

やばい。

もう気軽に「やぼすけ」とか呼べない。

これからは敬意と尊崇の念をこめて呼ばないと・・・

「やぼすけ様」と・・・!!

 

 

 

 

こんな感じで。

天花寺やぼすけ様の圧倒的プロのオーラ。

その他の面々の意識の差と問題点。

タヴィアンの顔の前で手をクロスしてきゅーっとするかわいさ。

色々なものがぎゅっと詰まって、色々感じさせてくれる、

興味深い4話でした。

 

 

1期はただ青春キラキラという半ば夢の世界のような

煌めきでしたが、

やはり2期になって「夢を現実にバージョンアップ」の段階に

なると、ただキラキラってわけにはいきませんね。

こっちも気合入れて観ないと・・・。

 

 

しかし。

星谷は太陽のように人を惹きつけるから、

要所要所で辰己なり魚住なり天花寺なり、

色んな人が色んな手助けをしてくれて成長していけそうですが、

揚羽が・・・。

彼には誰が「神のコピーでは駄目だよ」と言ってくれるんでしょうか。

私は逆に揚羽の方が心配になってきました。

 

あと月皇。

1期で成長したと言っても、

やはり兄が憧れでコンプレックスなのは変わりはないでしょう彼。

なんかすごくドツボに嵌ってそう。

月の下で踊り続ける彼を誰か助けてあげて。