「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」

第39話、最終話の感想です。

 

 

※ネタバレします。

 

◎「ジョジョの奇妙な冒険 

     ダイヤモンドは砕けない」

 

 

☆第39話

「さよなら杜王町 黄金の心」

の感想です。

 

とうとう杜王町のシリアルキラー吉良吉影との

別れの時が・・・。

 

最終話冒頭から、もう満身創痍で

酷く絶望し消耗している吉良さん。

 

いや、まあ、吉良の立場になったら

絶望もしますよね。

 

仗助にぼろぼろにされた挙句、

相性最悪の億泰は復活、

化物並みの小学生早人、

かなりチート能力の露伴、

存在自体が強い康一、

そんで、

ラスボス承太郎様。

 

これは絶望する。

 

どうもバイツァ・ダストは、吉良が追い詰められて

絶望したときのみ偶発的に発現するという、

かなり制限のある能力のようですが、

スタープラチナ・ザ・ワールドは

数秒という制限はあるものの、何度でも使える。

何度でも時を止められる。

数秒間は承太郎が世界を支配する。

 

・・・これは絶望する。

3部でいえば、

自分がもう半死半生の時に

無傷のDIO様が無傷の強力な仲間を引き連れて

一気にやってきたようなものでしょ。

絶望する以外にない。

 

しかし。

吉良はまだ諦めない。

メンタルがタフなラスボス。

 

吉良「来るか、承太郎。

    バイツァ・ダストはお前に会いたくない一心で

    発現した能力だ。

    近づいてこい、時を止めてみろ!」

 

あの・・・。

吉良さん、主人公は仗助君なんですけど・・・。

 

それはともかく、

射程距離内に入ろうと走る承太郎。

その前にバイツァ・ダストを起動させようとする吉良。

間に合わない・・・かと思いきや、

康一君のアシストにより承太郎射程距離内へ。

 

承太郎、時を止め、まず康一君を褒める褒める。

「この町に来て、君に知り合えて、

本当に良かったと思っているよ」

なんだかしらないけど、

承太郎は康一君がとてもお気に入りだよね。

まあ、康一君は大体の人のお気に入りなんだけど。

しかし、承太郎には珍しいくらい褒めちぎってるよね。

 

・・・主人公は仗助君なんだけどね!?

 

で。

すっと息を吸い込む承太郎。

脳裏に過る仲間たちの顔。

そして、オラオラオラオラ!!

 

・・・主人公は仗助なんだよね!?

そうだよね!?

ちょっと承太郎、主人公は仗助!

貴方は3部の主人公!4部の主人公は仗助!!

もう完全に見せ場奪ってるじゃん!

叔父さんの最大の見せ場を容赦なく奪う年上の甥!

ひでえ!

 

けど、まあ、叔父さんも過去にはこう言ってたし。

 

仗助「無敵の『スター・プラチナ』で

   なんとかしてくださいよォーッ!!」

 

・・・まあ、いいか。

いいのか?

 

ちょっと釈然としないながら、

とにかくオラオラはやはり強かった・・・と思ったら、

救急車が強かった。

 

 

救急車により、あの小路に送り込まれた吉良さん。

最初は自分が死んだことを自覚せず、

通勤途中のつもりだった吉良さん。

死んでも通勤しようとするとか

サラリーマンの鑑のラスボス。

吉良さんの庶民的なラスボス像、

本当に好きです。

 

そこに15年間この時を待ち続けた鈴美さんが登場。

振り向いてはいけない場所で

吉良を振り向かせようとしますが・・・。

 

吉良「待てよ・・・。

   なんのためにお前は(略)

   自分の正体を明かす?」

   「ひょっとしてこの場所、

    振り向いてはいけないとかいう場所じゃあ

    ないだろうな?」

   「お前が振り向いてみろ」

   「さあ、振り向けよ!お前が振り向くのだ!」

 

あんなに欲した平穏な生活の可能性を奪われ、

自分が死んだことを自覚した直後だというのに、

この冷静さと洞察力。

恐ろしいな、吉良さんのメンタル。

鋼鉄どころじゃない。

もはや砕けないダイヤモンドは吉良さんの

メンタルなんじゃないかなとか私思えてきた。

 

だが、しかし。

悪運の強さもここまで。

裁かれる吉良さん!

さようなら!

チープ・トリックと仲良して・・・ねっ!

 

 

こうして、

ようやく杜王町に平和が戻ってきました。

 

その後の色々。

皆が日常に戻っていく様子。

良かったです。

 

鈴美さんとの別れ。

露伴ちゃんのツンデレ。

鈴美さんの涙が綺麗でした。

・・・パンツ見えそうとか思ってごめん。

 

父親の帰りを待つ川尻家。

吉良である浩作を待つしのぶと、

死んだ浩作を思って・・・なのかな、泣く早人。

吉良の一件で、溝しかなかった母親と息子の仲に

少し前向きな変化が起こった・・・

とは思いますが、

それでも、

しのぶの待つ「パパ」と

早人の待ちたかった「パパ」は違う。

・・・なんだか最初から最後まで哀しい家族で

何とも言えない気分になりました。

 

それぞれの日常に帰っていく皆。

息子におやつ食べられて怒る母親とか、

お弁当を作ってくれた彼女に喜ぶ彼氏とか、

親子で外食とか、

噂話とか、

仕事したりとか、

なんてことはない日常の一コマ一コマの間に

皆が戻って行った様子が・・・

明るくて嬉しくて・・・ちょっと寂しくなりました。

 

ああ、もう終わりなんだなあと思って・・・。

 

あ、

その前に仗助君が・・・

クレイジー・ダイヤモンドでジョセフから

お財布を騙し取る主人公のはずだった仗助君。

・・・こいつ、ジョセフの血をかなり濃く継いでますわ。

まさに金の精神。

何故だろう。

金に絡む話が一番輝いてる気がする、仗助。

 

というか。

仗助はジョセフの遺産は相続しないつもり・・・

だったような気がしますが・・・

この金への執着・・・

もしかすると将来、遺産を巡って争いが起こるかも。

なんとか多めに掠め取ろうとする仗助と

教育的指導に走る承太郎の

壮絶なスタンドバトルが・・・・・・

そしてオラオラで教育される仗助まで

一瞬で見えた、今。

 

それから。

なんだかしらないが

杜王町滞在中にヒトデの論文とか書いてたらしい

承太郎さん。

ヒトデ・・・?

・・・余裕だな、あんた。

 

あと、

なんだかしらないが、

4部の承太郎はかっこよかった!

何故か分からないけど、ひたすらかっこよかった!

3部の時は、普通に好きではあったけれど、

特に強く魅力を感じたりしなかったんだけれど、

4部はやばかった。

何故だ。

大人になって落ち着いたからか。

なんだか出てくるたびに

大人の男の色気のようなものを感じてやばかった。

なんというか・・・

顔も良くて頭も良くてちょっと不良だけど性格も良くて

能力は最強で適当に博士号とか取ってて

卑怯な男だな、本当に!!

くそっ!爆発しろ!一回したけど!

 

まあ、私が一番好きなのは

どうかんがえても花京院典明君だけどね!!

 

 

・・・。

そんな感じで。

長かったようで短かった4部も終わってしまいました。

この4部はサイコホラー的な要素、

サスペンス要素が強く、

日常の中に不穏な非日常が入り込む物語で、

個人的にとても好みでとても楽しめました。

 

最後が明るい日常なのも良かったです。

 

同時に、終わるのが寂しかったです。

 

あああ、終わってしまった・・・。

 

この明るい切ない喪失感・・・。

 

楽しかったんだなあと改めて実感しました。

 

ありがとうございました。

 

是非5部も、それ以降も宜しくお願いします!!