「灰と幻想のグリムガル」
第1話~第2話の感想+3話の感想少しです。


※ネタバレします。


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☆第1話
 「ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ」
 の感想です。

えーっと・・・??

これは・・・
オンラインゲームのRPG世界に入ってしまったけれど、
入った瞬間にそれ以前の記憶を失った
少年少女たちの話
・・・なのかな??

ゲームという文化に馴染みがないので、
ちょっとよく分からないんですが、
そんな気がしました。

それにしても、
本当にゲームよく分からないので、
時々何を言ってるのか理解出来ない・・・。

ギルドって何ぞや。
一人一人職業を持たないといけないの?
持つとどうなるの?
盗賊だと何がいいの?
??


話の内容はよく分からないけど、
とりあえず惹かれる一話ではありました。

なぜならば。

雰囲気が凄い。

もうこれだけで次も観たいと思わせる凄さ。

繊細さと儚さを感じさせるキャラ達に、
柔らかい線と色の背景。
細かく描きこまれ創り出された世界。
どっぷりファンタジーな世界、設定なのに、
そのなかで動くキャラはどこか現実感に溢れている。
仕草や行動の一つ一つがリアル。

ファンタジーなのに溢れるリアル感。

このギャップに惹かれました。


とりあえず次も観てみたいです。



☆第2話「見習い義勇兵の長い一日」の感想です。

ゴブリン一匹すら倒せない主人公たち。
このままでは生きていくための金が尽きてしまう。
そこで、彼らは自分たちにも倒せるように
単独行動のゴブリンを狙うが・・・。



物語としては
まだどうなっていくのか分かりません。

ただ、
ゴブリン一匹を倒すだけの話でも
こんなに魅せるものになるんだなあと、
なんだか感動というか驚きというか、
不思議な気持ちになりました。


「もしゲームを実際にやったとしたら、
こんなに大変なんだよ」
という切り口自体も面白いですが、
その描写が本当に丁寧なのがまた面白いです。

いちいちリアル感に溢れてるんですよね。
一話の時も書いたけど。

ゴブリン退治なんて、
もちろん現実でやるわけないんですけど、
もしも実際にやってみたら
こんな反応になるんだろうなあというのが
まざまざと分かる。

キャラ達の身体の動きが共感を誘う。
押し殺した息遣いとか。
緊張のあまり流れる汗とか。
それから、
ゴブリンを殺したあとの荒い息と共に流れる涙。
あんなに食べたいと言っていた肉を食べるときの
まずそうなつまらなそうな顔。

なんか・・・凄いなあ・・・と思いました。


異世界のつまらない一日を描くだけで話になる。

凄いなあ・・・と・・・思いました。



なんだろう。
何と言ったらいいのか分からないけれど、
夢物語と現実の融合した雰囲気が好きです。



☆第3話の感想少し。

やっぱりファンタジー世界のリアルな生活感が
いいなあ・・・と今回も思いました。

冒頭の、早朝の雰囲気が堪らない。

電気なんてないから、
まだ薄暗い場所で鍋を火にかける。
ぐつぐつ煮える音。
屋根の向こうの方ではもう鳥が鳴いていて、
しかし早朝だから声を抑えて会話する。

もう、これだけで、堪らん。


あと、主人公パーティー(っていうのか?)の
しょぼさが癖になってきました。

所持金がなくて、
ゴブリン倒すのにも大苦戦で、
何日も収入がなくて、
下着も買えない。

そんなしょぼさが癖になってきました。
生活してる感がいい。

まー、3話の後半では
だいぶ収入を得られるようになってきたようですが。


いや、しかし。
あいかわらず大枠としてどこへ向かうのか
分からない作品ですが、
このファンタジーリアル生活+しょぼ生活で、
ただ眺めているだけでも楽しくなってきました。
ずっと一生懸命生活してるだけの描写でも
楽しめそうです。
多分。