「Re: ハマトラ」第三話の感想です。


※ネタバレします。


◎「Re: ハマトラ」
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☆第三話「Madness Flower」の感想です。

おや~?
おやおや~?
何だかちょっとハマトラらしさが復活してきたような?


アバンのナイス君の語り。

愛着がないといえど母校を爆破、襲撃され、
それで被害者になった子供が多数いるのに、
「引くっつーか、驚くよね、マジで」

この驚きの軽さ。

その犯人であるアートに対して、
「学園時代、碌なデザート支給されなかったから
恨んでたとか?」

アートが甘党なのを覚えてたナイス君凄い!
一期で美味しいパンケーキのお店に誘われたことを
覚えてたナイス君偉い!

・・・と、もはやそこを褒めてあげたくなるほどに、
ほんとにアートに興味ないし、自然に見下してるよね、
ナイス君は!

アートがデザート云々で他人に危害を加える
人間だって思ってるらしいナイス君。
自分がアートにどんな思いをさせていたか、
全く少しもこれっぽっちも考えの及ばないナイス君。
それなのに友達だって思ってるらしいナイス君。
はっはっはっ。

「やっぱあれかな~?
俺、アートに恨み買ってんの、食い物関係かな~?」
「今度会う時は甘い物持って謝ることにするわ!」
「とりあえず、砂糖の塊でいいかな?」

はっはっはっはっ。
砂糖の、塊。
はっはっはっはっ。
アートさん、やっちゃって下さい!!

このナチュラルな下衆さ加減、
ナイス君が帰ってきた感じでしみじみしました。
しっくりきました。
おかえり!ナイス君!!


ストーリーの方も大分カオス加減が増してきましたよ。

今回は「狂気のミニマム」(かな?)を持つ
盲目の天才画家が登場しました。
彼の描いた絵を見、その芸術性に感化された者は、
周囲の人間を殺害して回るようになるという
恐ろしいミニマム。

自身は盲目でありながら、いや、盲目であるが故に、
真に心に響く絵を描く天性の画家。
そう一時期はマスコミに持てはやされたこともあった彼。
しかし、ミニマムの能力が発覚してからは一転、
大量殺人の犯罪者として厳重に隔離されることとなった。
盲目で狂気の天才画家。
彼の名は、佐村、ごう・・・おっとこれ以上はいけない!

で。
その盲目の天才画家が収容されていた刑務所?で
トラブルが起こり、元凶である画家を別の施設へ
護送するというのが、今回の主な内容・・・だったんですが。

今回も尖ってましたね。
もう盲目の天才画家がどうこうの時点で尖ってましたね。
佐村・・・おっといけない!

そして、彼の極刑を望む集団が、
彼の絵に影響されて次々に殺人する場面。
台詞が微妙に尖ってましたね。

それから、画家をナイスとバースデイが煽るところ。
最高に尖ってましたね!

ナイス「おかしいな~。目ぇ見えないはずなのに」
    「あんたに見えてないのは現実だねぇ」

バース「佐村っち、もうその設定は聞き飽きたっつーの」
    「本当にっつっちゃったよ、ごうっち」

危ない危ない!
特にバースデイ、佐村っち、ごうっち、危ない危ない!
ハマトラ、最高ですぅ!

で。
何がカオスかって、
ここまで危険を冒してやった佐村ごうっちの話が
特に意味なくフェードアウトしてって
何となく終わるところかな!
途中でアートが来て、そっちがメインになって、
いやそれはそれで大事な話なんだけど、
アートが来てから佐村ごうっちさんがどうでもよくなって
最後は適当に片づけられてはい終了!
・・・流石だぜ。
流石、ハマトラ。
ラブ。
ハマトラブ。
特に意味なく危険を冒す。
胸がきゅんってするよね。

あーいいわーハマトラ。
ほんといいわーこの何とも言えない流れ。
この流れに加えて、最近妙な方向に振り切れちゃった
アートの話もあるんだもんね!
最高じゃん!


てなわけで。
今回もアートは振り切れてて素敵でした。

もうノリノリで悪役ですね。
格好も完全に闇堕ちですよアピールですもんね。
どっかの方の感想で見ましたが、
あれってモラルの格好引き継いでるんですか?
ノリノリじゃないですか。

でも、いまいち何を目指しているのかが
分からないんですよね。

モラルはミニマムを求める人に与え、
全体を底上げする形で平等を実現しようとした。
しかしアートはその逆。
ミニマムを奪うことでこの世からミニマムを消去し、
平等を実現しようとしている。

・・・ということかなと思ってたんですが、
今回を観てよく分からなくなりました。
何が一番の目的なんだろう?

平等の世を創ること?
ナイスを殺すこと?
ナイスを超えること?
今回出てきたようなミニマムの副作用??から
ミニマムホルダーを守ること?

何だろう。
よく分からない。

分からないけど、
何か一人で全部背負って破滅に走ろうとしてそうな
アートさん、素敵!
不死で他のミニマムも好きなだけ取り込めて、
今では誰よりチートなのに「能力がない僕」とか
「ナイスに敵わない僕」とか、いつまでも謙虚というか
最早卑屈過ぎて嫌味か!なアートさん素敵!



そんな感じで。
今回もハマトラブでした。


どうでもいいけど、
ナイス君が、
彼女が自分にべた惚れだと思ってて
好きに振る舞っても大丈夫だと思ってて
言わなくても伝わるとか思ってて
そうこうしてたら彼女が限界迎えて「さよなら」してきて
今になって焦って「待って!どういうことなの!」とか
言い出してる駄目彼氏みたいで、
何だか笑ってしまいます。
ナイス君・・・。
いや、ナイス君嫌いじゃないけどね。
そういうところがむしろ可愛いけどね。