「ハマトラ」第一話~第三話の感想です。


途中から別のスイッチが入ってしまって

ちょっと斜めな楽しみ方をしています。


不快に思われる方もいるかもしれませんので

ご注意を。





※ネタバレします。



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☆第一話「コロンブスの卵」の感想です。


横浜で活動する、ナイスとムラサキの二人による

コンビ探偵「ハマトラ」。

喫茶店のテーブル一つを事務所代わりにし、

全財産が430円という緊急事態の彼らに、

二つの仕事が舞い込んだ。

一つは、最近頻発している女子大生連続誘拐事件の解決。

もう一つは、とある資産家の遺した開かずの金庫開け。

今すぐ金が欲しい二人は・・・

何故か揉めて別々に依頼を受けることにした。




天然で根っから明るそうだけれど、

やる時はやりそうなナイス。

少々ぶっきらぼうで頑固そうだけれど、

冷静で有能そうなムラサキ。


この二人を筆頭に、

軽くてチャラそうで、でも実は滅茶苦茶に強くて

デキる奴でありそうなバースデイ。

寡黙で真面目で普通に強い、

しかし腕は何事だそれは、の医者のレシオ。

また、柔和で頭の切れそうな警察官やら、

何のためにいるのか分からないけれど

いつも食べているマスコットガール?はじめやら、

色々と癖のありそうな、しかし好感の持てる奴らが、

横浜を縦横無尽に走り回っていて楽しい一話でした。


とてもエンタメの楽しさを感じました。


明るく、軽快で、次から次へと出来事が巻き起こり、

無関係だと思っていた事柄が最後には一つに繋がる。


分かりやすく、しかし飽きさせない、

楽しい物語の始まりだったと思います。


探偵物も好きだし、

超能力バトルも好きだし、

癖のある奴らも大好きだし、

これから楽しめそうな気がします。



・・・というか。

この「特定の行動を発動条件として発揮される、

人知を超えた超常的な能力」者の「ミニマムホルダー」って、

DTBの契約者ってことですよね?

そのうちおもむろに指を折りだす人とか出てくるのかな・・・。




☆第二話「愛しきクソヤロウ」の感想です。


おや~??

第一話で「これは楽しめそう」と期待したけど、

第二話でちょっとなんだかこう・・・うーん・・・・・・。


第二話は、

失踪した美術教師を探して欲しいという

高校生の依頼をハマトラが受ける

という話だったんですが・・・。


うーん・・・。

おや~・・・??


依頼しにきた二人の高校生。

男女だったのですが、情報を収集するうち、

その男子の方、セオ君が過去虐められていたことが

発覚します。

で、その虐めを件の美術教師が止めてくれた、と。

その教師が行方不明で心配だから依頼にきた、と。


ああ、いい話じゃーないですか。

・・・と、思うのだけれど、

何故かナイスが妙にセオに突っかかる。


「一生、美術教師に助けてもらうつもりか」とか、

美術教師が死亡したと分かったあとも、

「セオはこれからも生きていかなきゃならないんだ」

「本当のこと知らなきゃ、前に進めないだろ」とか、

妙にセオに厳しくしたがるナイス。


いや・・・別にセオは一生美術教師に助けてもらいたい

とか一言も言ってないんですけど・・・。

あと、その美術教師が悪なはずだって思い込みは

一体何なんですか・・・。

つーか、そもそも依頼内容は美術教師を見つけること

であって、別に真実を知るとかでは・・・。

「虐めを先生が助けてくれた!嬉しかった!」

って別にそれが誤解でも、もう先生は故人なのだし、

そっとしとくのが一番では・・・。


そんなことをもやもやしながら思っていたら、

きっちりと真実をセオに突きつけるナイス。


実は虐めは唆した黒幕がいて、

それが失踪した美術教師だった。

教師は虐めを眺めることで黒い欲望を満たしつつ、

自らのミニマムを用いて虐めを告発し、

自分の評価を上げて満足していた。


つまり、

「お前が恩人だと思ってたやつは、

実はお前を苦しめた張本人だよ!

お前が光とまで言い切ったそいつは

お前を苦しめることで利益を得ていた下衆野郎だよ!

どうだ!人間は所詮一人だ!

一人で立って歩いていく気になっただろう!?

前向き最高!」

と。

そういうことですね!?


ナイスさん、酷い!


そのナイスの痛恨の一撃にメンタルをずたずたに破壊され、

喫茶店で吐き出すセオ。

うわお・・・気の毒。


その様を眺めつつ

「後は自分で選べよな。

俺はセオが選べる奴って思ってるからさ」

と朗らかな笑顔で言い放つナイス。


おおおお!

これは・・・!

ナイスさん、見事です!

見事な悪役っぷりです!

虐めで傷ついたメンタルを更にぐっちゃぐちゃに

再起不能に陥れようとする鮮やかな手腕!

心が震えました!


一方、そんな事件と関係なく・・・じゃない。

えーと、その事件と関わりがあるけれど、

何故か連続爆弾魔になった、

かつての虐めメンバーの一人。


なんなんすか、あんた。

もう虐め事件の首謀者は分かったし、

セオのライフはゼロだし、もういいじゃないないすか。

今更、何をしにきたんすか。


・・・と思っていたら、


「虐め写真をネットにばらまかれて人生が終わった!

ネットの写真は消えてくれない!

だから現実を消してリセットするよ!はは!」


という、愉快なことを唐突に言いだし、

何故かわざわざセットした時限爆弾の時間設定を

ミニマムで短くする爆弾魔。


何がしたいんだよ、あんた!

ネットの写真を消すよりも現実を消し去る方が

難しいと思うよ!

ナイスにも突っ込まれてたけど手榴弾にした方が

手っ取り早いよ!

何から何まで何が何だか!

爆笑した!


で。

なんやかんやあって。


最後。

美術教師の祭壇を前に、

おもむろにバットをセオに渡すナイス。

それを受け取り、祭壇にがばっと礼をするセオ。


「助けてくれて嬉しかったです!ありがとうございました!」


のち、


「このクソヤロウ!!」


バットを遺影に思いっきり振り下ろすセオ!

何度も何度も祭壇にバットを振りおろし、

高笑いするセオ!

響き渡るセオの狂気の笑い声!


・・・ああ、セオ君の精神が御臨終なさってしまった。


そんな風に、事件は無事解決され、

今日もハマトラは元気に横浜を駆けるのであった・・・。


爆笑した!!

なんだこれ!

依頼人の精神を壊し尽くして良い話風で終わった!

あははははは!



えー・・・。

第二話を観て第一話で感じた期待は裏切られました。

が、別の意味が期待が持てそうだと、

おおいに!おおいに!心が湧きたっております!

何か別のスイッチ入っちゃった!

ハマトラ、最高っす。




☆第三話「持つ者、持たざる者」の感想です。


今回は・・・

えー・・・


ハマトラコンビが青少年保護健全平等組合から

優秀なミニマムホルダーを養成する施設である

ファクルタース学園の調査を依頼されたり・・・


ミニマムホルダーばかりを狙った連続殺人事件を

調べているアート刑事が変な人と接触したり・・・


行方不明の息子が怪物的姿になって

マンホールから登場したり・・・


そんなことがあったりしたよね。

うん。多分。


なんかよく思い出せない。

ルーンが失われてる気がする。

そういえばアート刑事が某所ではエルエルフと

言われているけれども、私には若干アードライに

見えます。

ですが、何故か今回は「導き出される結論は・・・」的な

ことを言っていてときめきました。

ヴァルヴレイヴは偉大だ・・・。


あー。

それはともかく。

思い出せないのは、

キャラが全員なんだかよく分からん!!

・・・からだと思います。


多分、今回、一番の核心であったのは、

アードライ・・・じゃないや素で間違えた・・・

アート刑事と変な博士のやり取りの部分だと

思うんですが・・・。


あの人たち、何言ってんの?何がしたいの?


アートはミニマムホルダー連続殺人事件の容疑者を

探りに行ったんだと思いますが・・・。

最初は腹芸めいたことをしてたのに、

最後もろに「今度、逮捕状持ってくるから!」と宣言して

全く意味ない状態だし、こらこら容疑者にそんなことを

予告してはいかんよ、逃げられるよ、

つーか実際に逃げられたしね?

というか、容疑者に過去の色々をほじくり返されて

ちょっと暴行未遂状態だったし、

こらこらこら刑事が容疑者暴行しちゃあかんでしょ、

落ち着いてよ、アートさん。

・・・てなもんで、あんた、何がしたいのさ。


一方の、変な博士も

「人間は平等がいいと思う」

「ミニマムを持つ者と持たざる者では不公平がある」

とか言って、だからミニマムホルダーを人為的に

作る研究をしてると最初は言っていた・・・

ような気がするんですが、

なんだか途中から弱者を憐れんでるんだか

嘲ってるんだか何が何だか分からなくなってきて、

えーでも全員が強者になれば解決という話を

最初から一貫してしてるのかな?どうかな?

と思ったんですが、いや待てよ。

途中から殺人者、アウトロー=強者って言っていて、

それに皆を持っていきたいって言ってるってことは・・・

導き出される結論は・・・

人類、皆、殺人者!?

その社会はどうか・・・。

不平等よりもっと酷いことになりそうだよ・・・。

何がしたいんだよ、あんた・・・。


というかさあ。

ミニマムホルダー=勝ち組、一般人=負け組という

認識がもう違うと思うんだよねえ。


だってさ、

毎回観てると、

ミニマムホルダーである毎度金欠ハマトラ=負け組で

能力開花せずの安定公務員アート刑事=勝ち組に

見えるもん!


だから別に能力があるなしでどうこうってことは

ないんじゃないのかなあ・・・。

能力にもよるけど、あまり関係ないと思う・・・。

でも皆、何かしら気にしてるしなあ・・・。

うーん・・・よく分からないな、色々。


キャラの行動も考えも物語のテーマや方向性も

よく掴めずに、何だかぐるぐるします。


しかし。

よく分からない人物たちのなかに、

毎度毎度一貫している人が!


主人公のナイスさん!


母親が不平等を徹底排除しようとしている団体の代表者で、

他人や世間にばかりかまけて自分を見てくれないと

嘆く息子。

その彼が行方不明になり、変な博士の下で力という

化物姿を手に入れてしまい、母親にすら「化物」と

罵られてしまった、その時。

ナイスさんは


「でも良かったじゃないか。

あいつ今、伸び伸びしてる。すごく楽しそうだった」


最低!(笑)

ナイスさん、最低!

今日も一貫して清々しい悪っぷりですね!

いいと思いますよ!




・・・そんな感じで。

今回もナイスさんの下衆っぷりに胸がときめきました。

すごいわーあの人。

あれなの?

最後はあの変な博士と意気投合して魔王になるの?

で、変な博士が悪魔大元帥になるの?