「有頂天家族」第十三話感想。

最終話です。


やっと最終回に辿り着きました。

もう11月も終わるというのに。

まあ・・・いいじゃないの。


※ネタバレします。



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☆第十三話「有頂天家族」の感想です。


偽右衛門を決める会議の場において、

早雲の様々な悪事を暴露する矢一郎。

のらりくらりと言い逃れようとする早雲。

その隣の座敷では、今まさに金曜倶楽部の

忘年会が開催されようとしていた。



こっちの座敷では、

金曜倶楽部が恒例の狸鍋で忘年会。


襖一枚隔てたその隣の座敷では、

狸達が集まって会議の真っ最中。


よし!

ここは隣の座敷から具材を調達して、

今宵は狸鍋食べ放題パーティーじゃー!

ひゃっほーい!!


・・・的なことを、前回の感想の最後に

冗談のつもりで書いたら、


寿老人「絶景かな!いくらでも鍋が出来る」


本当にやる気か!!


ちょっとびっくりしました(笑)

まあ、その後は食べ放題パーティーを

するどころではなかったんですけど。



いや、しかし。

何というか。


最終回、凄かったですね。

色々と滅茶苦茶でしたね。

もう全部、めっちゃくちゃ。


偽右衛門選挙は、矢一郎が口論の末に

ブチ切れて虎になってめっちゃくちゃ。


おまけに隣の座敷に突っ込んで、

金曜倶楽部のメンバーぽかーん。


この隙に母の救出を・・・と思えば、

急に狸をこよなく愛する(食する)淀川教授が、

「この子だけは渡さない!」と母の檻を抱いて

思想転向宣言。

あれだけ「食べることの愛」について熱く語って

いたのに、

「食うことは愛だ。

 しかし、食うに食えないのも愛なのだ」

もう思想も愛もめっちゃくちゃ。


おまけに

「なんだ、この文明開化の世の中で

好き好んで狸鍋なぞ食って。

何が金曜倶楽部だ!何が伝統だ!」

金曜倶楽部の歴史と伝統と趣とステータスと、

何もかもをめっちゃくちゃに否定。


隣の座敷では金曜倶楽部に慄いた狸達が

化けの皮を次々剥がされてしまうし、

逃げようとしててんやわんやだし、

あーもーこれどうすんだこれ、

何もかもどうしようもない。

どうすんだ、これ。


と、そこで颯爽と泥酔状態の赤玉先生が登場し、

「祝 偽右衛門決定」の薬玉を割りつつ、

落下した薬玉を頭に受けつつ、

矢三郎の「(弁天の)浮気の現場でございます!」

に反応して、風神雷神扇を振りかぶってーーー


みんな、京都のお空に飛んでいけー!!


うおおおおい!!

もうめっちゃくちゃですなー。


もうめっちゃくちゃ。

何もかもめっちゃくちゃ。

京都のお空も地上も狸も天狗も人間も、

何もかもめっちゃくちゃ。


爽快ですね!

この滅茶苦茶さ、とても愉快ですね。

とても爽快でした!

とてもとても清々しい気分になりました。

阿呆、最高!



それで、この作品の恐ろしいところは、

奇想天外で滅茶苦茶で馬鹿騒ぎなのに、

その後、ちゃんと綺麗に感動して終わるんですよ。


収まることは収まるべきところへ。

収まらないことは・・・まあ、それなりに。


馬鹿騒ぎの結果。


矢一郎は偽右衛門候補からは外れましたが、

偉大なる父の呪縛からは少し解放され?


矢二郎は言わずもがなですが、

過去の贖罪から解放され、井戸から脱出。


矢三郎は・・・いつも通り阿呆?


矢四郎は少し成長したかな。


そして、

赤玉先生は天狗の矜持と自信を取り戻し、

弁天はそんな先生の元へ。


他にもそれぞれが少しずつ変化し、

関係や状況は少し変わりました。

でも、阿呆な日常はいつも通りに続く。


というね。

なんだか、もう。

惚れ惚れするほど良い終わりでした。



ああ、良かったなあ。

笑えて泣けて、バカバカしく真面目で、

とても良い作品でした。

良かった、良かった。

なんかそれしか言えないんですが、

とても良かったです。


ありがとうございました。