「有頂天家族」第六話の感想っていうか・・・。



※ネタバレします。


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☆第六話「紅葉狩り」の感想っていうか・・・。


前回の、矢三郎が余興係として、

弁天に金曜倶楽部に連れ去られた、

その後の話。



金曜倶楽部の座敷から抜け出し、

月光の下、ビルの谷間を彷徨う弁天と矢三郎・・・

と、淀川教授。


教授、無粋ですぞ!

いや仕方ないか、三角関係だもんね!


と、思いきや、

何故か途中から

矢三郎と淀川教授の手作りおむすびデート♡

二人で愛について熱く語らっちゃうぞ♪

になる展開。


・・・うーん。

相変わらず色々と分からない物語だ・・・。


そして、相変わらず感想も書けない物語だ・・・。

今回も面白かった。

心に何かが染み入った。

けど、何をどう書いたらいいのか分からない。


うーん・・・。

うーーーん・・・・・・。


とりあえず。

最初の弁天の誘拐された過去には驚きました。


普通の人間の娘だった彼女を攫い、

天狗として教育した赤玉先生。

天狗の赤玉先生に教育され、

いまや誰も手を出せないほどに成長した弁天。


そんな過去があったとは。

そりゃあ弁天様も赤玉先生には会いたくなかろう。

人格さえも「昔日の面影はない」というくらいに

変化しているようだから、相当にその内面には

衝撃や葛藤や・・・色々あっただろう。

・・・あったかな?

あった・・・と思う。多分。

今の弁天様を見ていると分からないけれど。


いや、しかし。

普段の彼女からは分からないけれど、

総一郎を鍋にして食べた話が出た時に見せる

揺らぎや、今回の最後の涙をみると、

今も彼女にはとても人間らしい一面がある・・・

のでは・・・ない・・・かな・・・?

どうかな・・・?

矢三郎に「好きだから食べちゃいたい」とかいう人だから、

どうかなあ・・・??

・・・いや、でも、今も彼女の奥には「昔日の面影」が

あるのではないだろうか、と思ったりもします。

分からないけど。かなり分からないけど。


というか。

いつも総一郎の鍋の話が出ると、

弁天は彼女らしくない表情を見せますよね。

今回なんかは特に顕著でしたが。

その様子を見る度に、弁天は総一郎に

一体どんな思いを抱いていたのかと疑問に思います。

その胸の内を知りたくなります。

いつか語られることがあるのでしょうか。

・・・あるよね?



「好きだから食べてしまいたい」と言いつつも、

「食べたら無くなってしまう」と切ながる弁天。


一方、「好きだから食べてしまいたい」と同じことを

言いつつも、何だか少し別方向に行っているように

みえる淀川教授。


今回は、弁天と、淀川教授、

この二人の姿が心に残りました。

あ、あと父上の総一郎さんの姿も。


淀川教授の「食べるという愛」についての熱弁。


「好きだから食べる」とか何言ってんだ、この人。

頭がちょっとアレなのか。

と、最初は思いましたが、

彼の熱い語りを聞いているうちに、

何だか食べるということはとても重要なことなのでは

ないだろうかという気になってきました。


好きだから食べる。

食べるからには美味しいと思って食べる。

どんなものでも美味しいと食べる。

それが愛するということだ。

また逆に食べられたいと願う。

病院で無機質に死んでいくのではなく、

他の生物の命となるように食べられる。

それが愛されるということだ。


つまり。

愛とは命を分け与えられ分け与えることで、

だから好きなものを食べ好きなものに食べられるのは、

それは大いなる愛なんだよ!


そうか!

そうなんだね!

なんて崇高な行為なんだ、

愛する者を食べるというのは!!


と、ちょっと思いましたが、

その後の淀川教授の


「僕は君に運命を感じた。

袖擦り合うも多生の縁という。

今宵の出会いに乾杯だ」


という言葉に心が冷えました。

怖い・・・!!

これって矢三郎君がいつか食べられる運命ってこと!?

怖い!やっぱ怖いよ!!淀川教授!!





そんな感じで。

今回も面白かったけれどうまく言葉に出来ない。

でも、弁天と淀川教授の姿が心に残った。

そんな六話でした。