「惡の華」
第一話~第三話感想プラス四話~五話感想少しです。
※ネタバレします。
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☆第一話の感想です。
お・・・
あ、ああ・・・
うん・・・。
斬新ですね。
色々と噂には聞いていましたし、
「ロトスコープ」という技法だとも教えて頂いていました。
ので、覚悟は出来ていたんですが、
実際に観てみると、やはり驚きます。
衝撃的で、斬新で、面白いなーとは思います。
原作を知っているわけではないので、
別に絵に拘りはありません。
新鮮で面白いと思います。
が、
しかし、
やっぱり、
ここまでやるなら実写でいいのでは・・・
とは、ちょっと思ってしまったりしなかったりしたり・・・。
こういう雰囲気の邦画とかわりと好きな方だし・・・。
別に実写でいいのでは・・・。
と思いました。
物語はまだ始まってもいないので
よく分かりません。
主人公の
「俺のミューズ、俺のファムファタルなんだからな」
の辺りは、ちょっと思い込みが強くてぞっとしました。
・・・えーと。
そんな感じです。
なんか、びっくりした。
☆第二話の感想です。
眼前に転がっているのは、
密かに思いを寄せる佐伯さんの体操着。
誰もいない放課後の教室。
そっと伸びる手。
変態だーーーーー!!
思わず画面の前で叫びそうになりました。
やるなあ、春日。
立派な変態ぶりじゃあないですか。
ん?
ああ、いや、
思春期の抑えがたい衝動とか言った方がいいの?
若さゆえの苦悩がどうたらとか言った方がいいの?
うん。
わかった。
こいつ、変態だーーーーー!!
・・・みたいな(笑)
いや、でも、こういう思春期の突っ走った衝動と
過剰な自意識の様は、観ていて面白いです。
好きな子の体操着を思わず持って帰ってしまう。
罪悪感に心の底から苦しめられつつも、
その罪悪感にすら陶酔してしまう。
ああ、いいですねえ。
若さって感じ。
でも、変態で窃盗だけどな!
そんな感じで。
仲村さんに弱みを握られてしまった春日。
何故かは知らないけど作文を書かされることになり、
これからも色々と命令されるはめになりそうです。
・・・仲村さんもなかなかアレだなあ。
これからアレな二人がどこを目指すのか、
ちょっと気になってきました。
ただ、体操着を盗まれた挙句、
胸に顔を突っ込まれた佐伯さんは不憫でならない。
☆第三話の感想です。
だーかーらー!
「変態じゃない!」と言い張るのはいいけど、
ベッドの上に佐伯さんの体操着を広げるのはやめろ!
しかも毎晩!
と、春日に突っ込んでいたら、
そのじっとりとした変態具合がどうでもよくなるほど
仲村さんが暴走してくれました。
前回、佐伯さんの体操着を盗んだことや、
呼び出した佐伯さんの胸に顔をうずめたことについて、
その時の気持ちがどんなだったか
作文にしたためて提出しろという、
わけのわからない脅迫をしてきた仲村さん。
それに対し、春日が「惡の華」を「僕そのもの」とか
なんとか、やはりわけのわからない回答を提出したら、
一気にキレた彼女。
なんと、嫌がる春日を無理矢理脱がせて、
佐伯さんの体操着を着せるという暴挙に及ぶ!
・・・ほう。
これは・・・アレですわ。
変態っていうか、頭の方が・・・。
仲村さん自身は「きっと私も変態なんだ」的なことを
仰ってましたが、ていうか「きっと」がそこに入るのは
おかしいと思いますが、きっとじゃなくて事実だと
思いますが、それよりなにより変態を通り越している
ような気がします。
じめじめした変態と派手にアレな人のカップル・・・。
お似合いね!
それはともかく。
佐伯さんに対する不可侵の想いを抱きつつ、
それとは真逆の卑俗な行動に出てしまった春日。
相反する心のなかでもがき苦しむ彼の姿、
自意識の中でのた打ち回る彼の姿は、
今回も若々しく痛々しくて面白かったと思います。
そして、その状況を更に悪化させる仲村さんの
行動もまた。
他人の醜悪な心の内を知りたい、
他人を汚濁に突き落としたいという
その鬱屈した心と態度は、
やはり若々しく痛々しくて面白かったです。
なんかうまく言えないけど。
思春期のどうしようもないモヤモヤしたもの、
精神の暴走というかなんというか黒く激しいもの、
そういう特有の時期と感覚が鮮明に感じられて、
毎回、辛くも面白いです。
でも。
やっぱり。
毎回、何かしらドン引きする瞬間がないではない(笑)
ここからの感想は短めに。
☆第四話の感想を少し。
咄嗟に仲村さんをかばってしまったことにより、
クラス内であらぬ噂をたてられる春日。
しかし、そのことで逆に佐伯さんとの
距離が縮まり・・・。
で、始まった四話。
佐伯さんは本当に女神ですねー。
穢れとは無縁の聖域。
その女神と仲良くなったことで浮かれる春日。
でも。
彼の背後にはいつも汚濁と醜悪と悪徳を
愛する悪魔がいるんですよ。
仲村さんの提案。
「デートの時、佐伯さんの体操着を下に着ろ」
あー、いい感じに腐ってますね。
佐伯さんの汚れなき純白具合、
仲村さんの醜悪な欲望の発露、
その間で振り回される春日。
今回もなかなかいい感じにぐるぐるしてました。
ていうか、
「思春期特有の感情と欲望の暴走が楽しいよね」
という感想以外、
毎回何をどう書いたらいいのか分からない。
面白いけど、表現する力がない・・・。
☆第五話の感想です。
佐伯さんとデートする春日。
それをストーカーする仲村さん。
そんな五話でした。
「自分は特別で高尚で清廉な人間だ」
という過度に理想化された自己。
その一方にある、
「自分は好きな女子の体操着を盗み、
性的な興奮を抱く変態だ」
という低俗な唾棄すべき自己。
この二つの自己の間で、春日がぐるぐる悩み、
のたうち回るのがこの作品。
・・・なのかな~。
それを表してるのが二人の女性、
天使のように理想化された佐伯さんと、
悪魔のように本能の堕落に誘う仲村さん。
・・・なのかな~。
なんてごちゃごちゃと考えながら観るのが
楽しいですが、
それはそれとして、
「ささささ」と言いながらキラキラ空間を
移動する仲村さんと、
告白が成功して天使の祝福のなかで
空から女神の佐伯さんをお迎えする春日が、
おもしろくっておもしろくって
大爆笑でした!
なんで急に変なイメージが入ったのだろう(笑)