「新世界より」第十六話の感想です。



※ネタバレします。



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☆第十六話「愛する早季へ」の感想です。


真理亜からスクォンクへと渡された、早季への手紙。

それは、町や大人達への不信感、別離の決意、

そして早季への深い愛をしたためたものだった。

富子が真理亜達を連れ戻すために許可した

時間はあと僅か。

しかし、早季は真理亜ともう永遠に会えないことを

既に悟っていた。




今回は、


行方不明になった真理亜と守を探す早季たち。

しかし、収穫はない。


というのが、大体の内容で、他にこれといった事柄が

あったわけではないので、特に感想はありません。


ありません、

が、


前半の真理亜から早季へのラブラブラブレター!には、

今更ながら、お、おおう・・・となりました。

凄いラブレターだった。

まさにラブレターだった。


いや・・・。

あの世界では同性間の愛も普通のことだと

今までで散々説明されてきたし、

わかってはいたつもりです。

わかってはいたつもりだったんです。が。

でも、改めて深く愛を語られると驚いちゃいますね。


「親友であり、恋人でもあった貴女に」

とか初っ端から普通に書かれると

どうしたらいいのか分からなくなりますね。

最後の締めも

「愛をこめて。

あなたの真理亜。」

ですしね。

それだけではなくて、手紙の内容も、半分は早季への

愛がいかに深いか、早季をいかに愛して見ていたかという

真理亜の愛が零れ落ちそうなものでしたしね。


・・・すごいよね。


もう、それしか言うことが思いつかない。


しかも、手紙の内容を簡単に要約すると


「早季は強いから一人でも大丈夫。

でも守は弱いから私がいてあげないと。

だから、さよなら。ごめんね」


という、どこのありがちな三角関係か!みたいなね。

内容でしたしね。

もう完全にね、

痴情のもつれみたいなね。

ああ・・・すごいね。


そして、たまーに存在を思い出したから書いとくわ的な

扱いをされる覚・・・。

ああ・・・うん。どんまい。


いやー。

何て言うか。

何て言ったらいいのか分かりませんが、

真理亜と早季の愛の深さに今更ながら驚きました。

別に嫌悪感とかではないですけど、

何て言うか。何て言うかな。

あまり馴染みのない世界なんで戸惑うというか。

でも、それでもそこまで想っているのに、

最終的には守を選ぶ真理亜も・・・

彼女はだめんずうぉーかーってやつですかね。

人の心は難しい・・・。


心は難しくて、複雑で、

時に驚くような結果を導いてしまいます。

早季が真理亜を愛しつつ、

本当は瞬の面影を今でも追いつつ、

覚とあんな仲になっちゃった・・・みたいなね。

みたいな・・・ね・・・。

いやー・・・。

いつかはそうなると思ってましたけど、今かよ!

なんか・・・結構、みんな流れのままに生きてるよね(笑)

まあ、いいけど。



えーと。

そんな感じで。

何と言ったらいいのか・・・と、戸惑うばかりの十六話でした。

でも、真理亜と早季の別れはちょっと切なくなりました。


で。

結局、真理亜と守を見つけられなかった早季達。

早季はもう真理亜との永遠の別れを確信している

ようですが、そのうえでみた夢の少年の不吉な

言葉が何だか気にかかります。

真理亜は一体どうなるんでしょうか・・・。


それから。

真理亜が手紙の中で指摘していた

大人たちの子供たちへの恐怖の視線。

根本的な信頼感の欠如。

だから、子供たちは同じ子供である友人なり

恋人しか本当に信頼しあえる人間がいない。

こうなった今ではもう、真理亜には守しか。

早季には覚しか。

ただ互いしか世界に存在しない。

というのが、ただただ孤独感と悲しみを感じさせました。

悲しくて寂しい世界だと思います。