「新世界より」第十五話の感想です。



※ネタバレします。



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☆第十五話「残像」の感想です。


消えた守と真理亜を探すため、

バケネズミに協力を求めた早季と覚。

久しぶりに会うスクィーラは、

相変わらず早季達を「神様」と呼び従順な態度を示すが、

しかし、そのコロニーは以前とは全く違った姿をしていた。




うわあ。

うわあああ。

やな予感。

とてつもなくやな予感が。


真理亜達の痕跡が掴めないため、

塩屋虻コロニーのスクィーラに協力を求めた早季達。

久しぶりに会うスクィーラは、相変わらず胡散臭い・・・

いや、相変わらず従順な態度(表面的には)で、

昔と全く変わらずにいつも元気に腹黒臭いね!でしたが、

しかし、そのコロニーは大幅に変化を遂げていました。


昔は、土の下の洞穴で正にネズミのような

暮らしをしていた塩屋虻コロニー。

でも、それが今では、

大地の上に建物を作り、

工場を作り、

果てはコンクリートで大きな評議場まで作っていました。

建物にはそれぞれ灯りがともり、

道も整備され、

昔は松明だった手持ちの灯りも立派なカンテラに・・・。

心なしか・・・いや、確実に服装もレベルアップしてる・・・。


おまけに、

女王は下剋上(?)により失脚し、子を産む機械となりはて、

コロニーは代表達によって全体の意思決定を・・・。

王政から民主主義に!?


バケネズミが進化してる・・・!!


うわあ。

うわあああ。

やな予感。

とてつもなくやな予感が・・・!


覚と早季もその嫌な感覚に気付いたようで、

覚なんかは私と同じ不安を口にしました。

曰く、

「あいつらひょっとしたら、

人間にとってかわろうとしてるんじゃないかって気がする」


だよね!

そう思うよね!

私もそう思います。

この短期間で驚くほどの文明の進歩、思想体制の変化。

これはやばい。


けど。

覚と早季は

「あいつら何であんなことが出来る」とか、

「バケネズミは所詮獣なのよ」とか、

「獣に人間の倫理を当て嵌めちゃいけないわ」とか、

完全に上から言いたい放題でしたけど、

あんたらの社会もそう変わらないから!

どっこいどっこいだと思うよ、実際。


つーか、

女王は実際に国民(?)を取って食って被害を出してる

けど、人間は被害を出す前から、何もしてない段階で

処分処分、在庫一斉処分☆(?)してるから、

もっと性質が悪いかも。


あー。

そう考えると、

バケネズミが人間にとってかわったところで、

なにほどのことがあろうか。いや、ない。

人間なんて自分達自身が大いなる恐怖で、

自縄自縛に苦しんで発展の余地もないし、

よし、ここは一つ、バケネズミさんに譲ろう!

そして人間は潔く滅びよう!

これでハッピー!

みんなハッピー!

ハッピーエンド!!




と、いうわけには、

いきませんよね、やっぱり・・・。

大団円エンドが見えた気がしたけど気のせいだったか・・・。


それはともかく。

バケネズミ達の急激な進歩に驚きましたが、

とりあえずは真理亜たちの痕跡も少しだけ見つかったようで、

これから先も気になります。




どうでもいいけど。

コンクリートや拡声器はあるけど、

武器は火矢なんだ・・・。

いや、早季達がいたから隠してるだけかもしれないけど・・・。