「超訳百人一首 うた恋い。」第十一話の感想です。
※ネタバレします。
◎「超訳百人一首 うた恋い。」
- 超訳百人一首 うた恋い。 二(完全生産限定版) [Blu-ray]/梶裕貴,諏訪部順一,早見沙織
- ¥7,140
- Amazon.co.jp
☆第十一話「香子と藤子 紫式部」の感想です。
源氏物語を執筆中の紫式部。
しかし、スランプで筆が進まない。
悩む彼女は、自然と大好きな幼馴染・藤子のことを
思い出していた。
籐式部さんのー
藤ではなくー
百合のー
物語ー
でした。
百合百合でしたね。
藤の花もちょこちょこ描かれてはいたんですが、
それを押しのけるほどに咲き乱れる百合百合。
藤式部じゃなくて百合式部ですね。
紫式部なんて改名して公任先輩を喜ばせている
場合じゃなかった。
百合式部にすべきだった。
それはともかく。
えーと。
私、正直、紫式部についてはほとんど知りません。
「源氏物語」の作者で中宮彰子の女房だった、
くらいの知識です。
なので、今回の話がどのくらい史実に基づいて
いるのか分かりません。
分かりません、が、
今回のこの百合百合は史実なんですか?
どうなんですか?
え?
どうなの?
紫ちゃんは百合だったの!?
どうなの!?
興味あるわ!すごく!!
おっと。
謎の興奮で取り乱してしまったわ。
見苦しくてごめんなさいね。おほほ。
百合かどうかはひとまず置いておいて。
今回は、幼馴染の親友・藤子を、
今でも誰より大切に思う紫式部の物語でした。
幼い頃は「腕っぷし」や「学問」で男に勝つと
約束し合った二人。
しかし、時が経つにつれて藤子は、「女」という
性に縛られた生き方しか出来なくなっていきます。
親の決めた結婚をして、夫の任国に付き従う藤子。
一方の香子(紫式部)は、昔からの学問の才を
活かして宮中で源氏物語の執筆に勤しんでいました。
しかし、そんななかでも片時も藤子のことを
忘れたことのない香子。
ある日、香子は藤子が京に帰ってきていると聞いて
喜びいさんで会いに行きます、。
が、藤子はちらとこちらを見ただけで、何も言わず
牛車に乗り込んで出てしまいました。
この後の、藤子の日常を感じさせる場面。
子供に手を焼かされ、夫の浮気に悩まされ、
それでも夫に付き従うしかない日常・・・の場面は、
少し切なく哀しくて印象的でした。
学問の才能などがない女性は、どうやっても
女として許された生き方しか出来ない。
その悲哀。諦観。
そして、それを無言のうちに感じ取り、
源氏物語のテーマとする紫式部。
彼女の気付きの場面もまた印象的でした。
最初は、ただ藤子に喜んでもらえるから、
藤子への募る叶わない想いを描けるからと、
幼い頃の気持ちの延長で源氏物語を
執筆していた紫式部。
けれど、時が経ち、立場も気持ちも離れざるを
得なくなった今、新たに藤子に伝えたいと筆を執ります。
「女の強さ」
「しなやかな強さを持った女たちの姿」
それをいつかどこかで藤子が読むようにと、
紫式部は物語を綴ります。
いつかどこかで藤子が読んで、
彼女の心に届くようにと。
彼女の救いになるようにと。
その決意の姿は、紫式部の内なる強さ
そのもののように見えました。
「源氏物語」は光源氏が次々と女性達と恋に落ちる
物語・・・ですが、本当は女性達が主役なのだと
聞いたことがある・・・ような気がします。
男性に振り回されるしかない女性達、
その悲劇とそこからの脱出・・・だったかしら・・・。
いや、全然違うかもしれないんですが、
今回の話を観ていてそのことを思い出しました。
千年も前に、しかも今では考えられないほど
男性が中心だった時代に、そういった物語を
紡ぎ出した紫式部。
彼女はとても聡明で冷静で自立心旺盛な
才溢れる人だったのだと思います。
そして。
そんな才溢れる彼女が、物凄く根暗なコミュ障的
百合さんに描かれていた本編は・・・・・・
とてもベリーグッドでした!!!
紫ちゃんもかわいいわ~!!
あ。
あと、公任先輩の打たれ弱さもかわいかったです!
公任先輩、毎回いい味出してますよね!