観たいけど観られない~うむ~。

と思っていたら、

ニコニコ動画で配信され始めたので、喜んで観ました。

人間模様に惚れました。

今期はこれを継続して書ければいいと思います。


「超訳百人一首 うた恋い。」

第一話~第二話の感想です。



※ネタバレします。


◎「超訳百人一首 うた恋い。」

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☆第一話「高子と業平 在原業平朝臣」

      「行平と弘子 中納言行平」の感想です。


前半は、藤原北家の娘、藤原高子と、

当代きってのプレイボーイ在原業平の恋物語。

後半は、業平の異母兄・行平と、その妻弘子の夫婦愛。



第一話は、この二つの恋物語が描かれました。


うーん・・・。

こういうちょっと毛色の変わった作品、

しかも日本文学を扱った作品というのは、

たまにあるとすごく嬉しいし、面白いと思うんですが、

観ていると自分の不勉強にぎりぎりします。


この作品はタイトルに「超訳」とついているので、

本来の解釈と違った解釈がされたりしているのでは

ないかと思いますが、それが分からないのが悔しいです。

あと、歌の背景や、歌人についても詳しくないので、

ぎりぎりします。


もっと勉強しとけばよかった・・・!

今から・・・?

だって面倒じゃないか!(駄目人間)



えーと・・・それはともかく。

高子さんと業平様の恋物語ですが、

これは「伊勢物語」の「芥川」の話・・・ですよね?

多分。

プレイボーイ業平様が、藤原北家の娘で

将来は帝に嫁ぐ予定の高子様を攫って

逃げる話でした。


とにかく、とにかく、とにかく

業平様のプレイボーイっぷりが炸裂してました。


押しては引いて。

夜這いしてきては押しては引いて。

追いかけさせて。

甘い言葉と毒舌と使い分けて。


うわー・・・。


しかも、声が。

諏訪部さんの声がやばーい!!


言ってることは無茶苦茶歯が浮くような、

「嘘つけ、チャラ男」というような、

そんな文句なんですが、

あの色気のある声でもって囁かれるとやばーい!!


恐ろしいわー、業平様。

流石、当代きってのプレイボーイ。

変な汗かくわ。


高子様も身分相応に気位が高いのに、

初心でちょっと抜けてそうなところが可愛くて、

なんかこう・・・変な汗かきつつにやにやしました。



後半は、業平の異母兄・行平夫婦の話でした。

業平とは正反対に、誠実で堅実な行平。

その行平に付き従う妻の弘子は、夫思いで、

温和で奥ゆかしくて、それでいて芯がしっかり

していて、これこそ「良き妻」という感じの妻でした。


とても安定した夫婦で、

常に互いが互いを思いやり、

愛しあっている様子が自然に伝わってきて、

とても・・・にやにやしました。



そんな感じで。

何だか分からないけれどにやにやした第一話でした。





☆第二話「貞明と綏子 陽成院」の感想です。


藤原高子の息子、貞明。

彼は清和天皇の第一皇子で、

9歳の時に帝位について陽成天皇となった。

しかし、帝とは名ばかり。

周囲の大人たちの都合に振り回され、

誰も本当の自分を必要としない状況に、

彼は・・・立派なクソガキとなった。

その捻くれた陽成院と、

いつでも笑顔で真っ直ぐな綏子の恋物語。




貞明様の立派な悪餓鬼ぶりと綏子の健気さに、

胸が・・・胸がキュンキュン!

しました。


いいわ~。

こういうの、いいわ~。


貞明様・・・つまり、陽成院は9歳で即位。

しかし、帝とはいっても実態はただのお飾り天皇。

周囲の大人たちが自分を利用するだけの状況に

ひねくれた彼は、それなら自分も好き勝手やってやると

悪戯のし放題好き放題。


そんな貞明が気に掛けたのは、

御所で見かけたいつも優しく微笑む綏子だった。


けど。

けど、悲しいかな、

貞明様はひねくれたクソガキだったのです!


気になる綏子に

わざと嫌なことを言ったり、

避けたり、

夜カエルの声を聞いて「自分も頑張ろうと思える」と

微笑む綏子を見て、カエルを全滅させようとヘビを

池に放したり。


挙句の果てに「貞明様なんか大嫌い!」と

当然のことを言われたら、

ヘビを投げつけ、

「私だって・・・お前なんか大嫌いだ!

ざまあみろ、ブス!ブス!ちょーブス!!」


貞明様・・・駄目過ぎます・・・(笑)


しかし、この子供時代の貞明のクソガキ描写は、

何だかとても生き生きしていて素敵でした。


10歳前後の、初恋の子にどうしても悪戯してしまう、

少年の姿が見事に描かれていたと思います。


口を開けば「ブス!」と罵り、

見かければ慌てて物陰に隠れ、

「あいつムカツク」と言いながら、

自分が相手にとってムカツク行動をする。


あー正にクソガキ!

可愛いような本気で憎たらしいような。

何だか胸が・・・愛憎に引き裂かれました。

あー可愛いけど本気でむかつく。


そんな貞明様。

17歳の時にまたしても大人の事情で退位させられ、

上皇となりました。


で。

周囲は政治的な騒動を懸念して、

宇多天皇の妹を陽成院に嫁がせたのですが、

なんとこれが綏子でした。


月日が流れ、成長した陽成院と綏子の再会。

成長した陽成院は綏子に・・・


陽成院「綏子・・・お前、恋人でも作れ」

綏子「え?」

陽成院「心配してやってるのさ。

     私のような粗暴者の相手をして終わる

     人生なんて、哀れでね」

     「余所で(欲求を)好きに発散しろ」


ますますパワーアップした暴言を吐いた!

成長して捻くれが収まるかと思ったら、

更に増してグレた陽成院!

駄目男!駄目男!


しかし。

そんな性根の腐ったダメダメ陽成院に綏子は

言いました。


綏子「(恋をしたいだろう?との質問に)

    はい。貴方と」

   「こうして妹背になったのですから、

    観念して貴方に恋をします」

   「いじけるのも大概になさいませ」

   「よくお聞きなさい、貞明様。

    私は貴方を裏切ったりは致しません」


おおおおお!

なんと良い人!

なんと良い女!

なんと良い妻~!!

こんな人だったら私もお嫁に欲しいわ~!!


などと私が興奮して変態になっている間に、

流石の陽成院もデレて、

素直な恋の歌を綏子に贈る・・・!


ああ、素晴らしきかな、恋物語!





そんな感じで。

何だか二人にとてもにやにやきゅんきゅんしました。

いいですね、これ。

人物それぞれに魅力があって面白いです。



あ、あと。

今回、スーパー色男・業平様が、しっかりと悪餓鬼

陽成天皇の面倒を見ていて驚きました。

ちゃんと仕事もするのね、業平様・・・!



と思ったけど。

子供相手に「男体山、女体山」と言い出し、

「この山では素敵な歌垣というお祭りがあって・・・」

とか、何を教えるんだ!何を!!



まったくスーパーチャラ男には困ったものです。