「新クロサギ」15巻の感想です。
ちょっと頭がぼーっとしていて日本語が怪しいかも・・・。
まあ、いいか。
※ネタバレします。
◎「新クロサギ 15」
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この巻では、
「○○会社の未公開株を買いませんか?」
とA社から電話が掛かってきたその後に、
「○○会社の未公開株を持っていたら
高く買い取ります」
と別会社B社から電話が掛かってきて、
A社から紙屑同然の株を買ってしまう・・・
などの手口がある「劇場型詐欺」の完結編。
牧場がもつ和牛のオーナーになれば、
高い配当と元金を保証すると謳っておいて、
突然倒産し、託しておいた金が消えてしまうという
「和牛預託詐欺」の前編?くらいかな?
が収録されていました。
「劇場型詐欺」。
最近、流行りらしいです。
大流行らしいです。
爆発的ブーム!
この波に乗り遅れ・・・永遠に乗りたくないです。
えーと。
この詐欺は、上に書いたように「未公開株」を
ネタにすることもあるようですが、他にも
「特別老人ホームの格安利用券」や「社債」など
色々とネタがあるようです。
で、それらを「売りますよ」という会社が先に連絡
してきて、後に別会社が「その価格の倍で買う!」
等と連絡してくるので、連絡された方は欲を刺激
されて騙されて買ってしまう・・・という、
そういう詐欺のようです。
当然買った後は「高く買い取りたい!」という
連絡は来ません。
哀しい・・・。
人間の欲って哀しいね・・・。
本編では、この詐欺は、悪の巨大組織ひまわり
銀行の宝条さんが裏にいました。
宝条さんの持っているグループの一つに
この詐欺を行っている会社がいて、
たまたまそれを知った黒崎君がまたちょいちょいと
突いてみるという構図です。
何回目かな、こういう小さな戦い。
黒崎君は毎回頑張ってるんだけど、
宝条さんにはそれほど痛くはなさそうなところが
少し切ないです。
そして、更に桂木さんには痛くもかゆくもなさそうです。
が、しかし、うるさいコバエといえど、
うるさいものはうるさいので、今回、
黒崎君は珍しく物理的に痛い目をみます。
金属バットで殴られて、
アパートの自室が火事に・・・!
この、黒崎の部屋に火のついたタバコが
投げ入れられた時の、クロちゃんの視線が
なんとも言えない感じでした。
「ニャン・・・だと・・・?」
って感じ。
つーか、黒崎だけに被害を及ぼすならともかく、
猫を巻き込むなんて許せん。
あと氷柱ちゃんも隣の部屋なので、
当然巻き込まれてしまいました。
が、一旦は避難したものの、何かを思い出して
火のついたアパートに戻る氷柱ちゃん。
何かと思えば黒崎の部屋にあった家族写真を
持ち出してきたという・・・!
おお・・・!
しかも、黒崎のせいで巻き込まれたっていうのに、
少しも怒らないどころか、「リフォームされて部屋が
綺麗になった」とか「保険のことをありがとう」とか、
いつも笑顔の氷柱ちゃん!
これは・・・。
もうこれは、嫁にするしかないんじゃないか!?
なあ、黒崎!!
・・・と思ったけど、よくよく考えたら
「夫の職業はクロサギです。
シロサギをばんばん喰ってます♡」
という状態は氷柱ちゃんが可哀想なので、
やっぱ嫁にするのはやめた方がいいと思います。
「和牛預託詐欺」。
「日之浦あおぞら牧場」が持っている牧場で、
太陽の下、のびのびと育てられた牛たち。
出資してそのオーナーになれば、
高い配当と元金が保証される。
が、しかし。
突然、会社が倒産したよ!
7万人を超えるオーナーの預けた約4300億円は
どこかに消えて、今は50億円しか残ってないよ!
だからお金は返せないよ、ごめんね!
これって・・・「あおぞら牧場」じゃなくって・・・
あぐ・・・いや、何でもない。
なんて脳内で伏字で変換されましたが、
本編のあとにある「特別対談」のページで
思いっきり名前が書かれていました。
いや、それだけじゃなくて色々と細々したことから、
一時広告塔になっていた議員の名前までバッチリ
書かれていました。
この特別対談も面白かったです。
本編の漫画はまだ途中なんですが、
思いっきり安愚楽牧場を参考にした事件の
情報が色々と興味深かったです。
一番驚いたのは、
「広大な牧場でのびのび放牧し、
ストレスフルに牛を飼育する」
というのは和牛飼育におけるタブー。
鉄則は
「放牧をしないこと」
ということでした。
サシの入った肉は牛舎の中で運動させないように
して、管理した餌を与えないと・・・とのこと。
言われれば上等な肉っていうのは脂肪の塊だし、
そうなれば運動させてはダメですよね・・・!
そうか・・・。
そうだよね・・・。
あと、犬伏さんによる
「会社更生法」と「民事再生」の違い。
これも驚きの情報でした。
簡単に言うと「会社更生法」では外部の人間が
入って、今までの経営陣は去らなければいけない
けれど、「民事再生」は外部の人間が入らず、
今までの経営陣が続投する。
当然、その後の債権者に対する対応にも違いが
出る。
ということらしいです。
・・・そうだったのか。
知らなかった。
なんか・・・色々と自分の無知が分かりますね。
まあ・・・いいんだよ。
いいんだよ・・・。
よくないか・・・。
そんな感じで。
今回も色々と勉強になった15巻でした。
本編の物語も面白かったんですが、
今回は情報の方に興味が向いたかも・・・。
特別コラムの「収奪ビジネス」も面白かったんで、
いつか漫画で見られるといいなあ・・・。