とりあえず1,2巻を読んだんですが、
3巻は出ているのか出る予定があるのか
よく分かりません・・・。
◎「輪廻男 1~2」
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表向きは地黒の美形で、兵器コレクションに給料を
つぎこむ狂気の科学教師、しかし正体はインドの
破壊神マハーカーラ(シヴァ)である大黒寺先生。
その息子で象の頭を持つ常識人(神)ビナヤカ君。
そして、地上に降りたマハーカーラを止めるためと
転生させられたはいいものの、転生した人間・阿由多が
ぼけぼけの天然美少年(本来の神である記憶なし)だった、
やはりインドの神ナーラーヤナ(ヴィシュヌ)。
主にこの三者・・・三神が、周囲で起こるオカルト現象を
解決しつつ、阿由多の通う高校を破壊したり破壊したり、
また破壊して、修復のためとアンコールワットを置いたり、
時にはスフィンクスを置かれる話。
大体、毎回ボケボケ天然美少年・阿由多の周りで
霊現象などオカルト現象が起こり、
その現象が自分にとって邪魔なナーラーヤナ(阿由多)を
始末してくれないかなーと大黒寺先生(マハーカーラ)が
期待し、
しかし霊現象が何かと大黒寺先生に被害を及ぼし
(大切な兵器コレクションを傷つける等)、
大黒寺先生がマハーカーラの正体を出して暴れ、
最終的に阿由多がナーラーヤナに変身して解決する。
そういうドタバタコメディオカルト事件解決物語です。
ですが、とにかく普通じゃないです。
主な登場人物(登場神物)がインド神話の神である点からも
もう伺いしれますが、それだけじゃなくて性格やら何やらが
ひどい。
ナーラーヤナである阿由多君は、変身すれば神として
ちゃんと威厳と神力を振り撒けますが、普段は殺され
かけてもあまり気付かない、霊現象と人の区別がつかない
ボケボケ美少年。
ビナヤカは常識的だけれどマスコット的にしか働けない
マスコット神(かわいい)。
そして、一番酷いのがやはりマハーカーラ大黒寺先生。
この物語の大半はこの人(神)が作っていると言っても
過言ではないと思う壊れっぷり。
地黒で長髪で美形でと見た目は申し分ないのですが、
性格がまさにアレ。
兵器大好き、破壊大好きで、教師としての給料をほぼ
つぎこんで科学準備室に兵器コレクションを作る。
授業は大体、兵器作成(火炎瓶を作成させたり、毒ガスに
ついて何かやったり、銃の製造について自習させたりしてた
ような・・・)。
目標は世界征服。
そのために邪魔なナーラーヤナを時々殺害しようとする。
というか、科学教師としても邪魔な人達は大体階段から
突き落す。
マハーカーラとして世界征服すれば楽だけれど、
それでは面白くないからと科学教師として世界制服を
目指すが、生活は苦しい。
給料の大半を兵器に注ぐため、安アパートの家賃を滞納し
大家さんに責められ、食事は質素なもので息子の内職に
生活費を頼る・・・。
もう滅茶苦茶です。
何から何まで滅茶苦茶です。
そんな滅茶苦茶でとにかく破壊大好きな破壊神の
大黒寺先生が主要人物な時点で、
話が破壊されないわけがない。
というわけで、いちいち展開もおかしいです。
真っ当に進みません。
オカルト事件を解決するのか助長してるのか
自分が元凶なのかも分かりません。
それもこれもみな破壊神大黒寺先生のせいです。
展開が滅茶苦茶なだけでなく、
読後感も滅茶苦茶です。
でもその滅茶苦茶な感じが堪りません。
そんな、万人にはウケないかもしれないけれど、
好きな人には堪らないだろうという作品でした。
私は好きです。