「アクセル・ワールド」第一話~第三話の感想です。
※ネタバレします。
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☆第一話「加速」の感想です。
梅郷中学校一年生、有田春雪。
彼は地味で、内気で、同じクラスの生徒にパシリにされる、
そんな冴えない少年だった。
彼の自己肯定手段は仮想世界のスカッシュゲームで
高得点を叩きだすことだけ。
しかしある日、「黒雪姫」に声をかけられ、謎のプログラムを
渡されたことで彼の生活は一変する。
一人一人が目の前にパソコン画面のようなものを
持っていて、誰もが身一つでリアルな(?)仮想世界に
接続して楽しみ、コードを繋げば思考だけで会話出来る。
その未来の設定と、
内気で地味で、クラスの一部に良いように使われ、
気を遣ってくれた女の子を傷つけても「ごめん」の
一言が言えない。
このありふれた人間の設定が、
奇妙に入り混じって強い共感を呼びました。
いいな、未来世界。
でも未来世界に行ってもどうせ自分は自分。
嫌だな、未来世界。
そんな奇妙な憧れと共感。
不思議なこの共感のまま、春雪と共によく分からない
「ブレイン・バースト」の世界に叩きこまれ、
困惑したままバトルのようなものが開始してしまい、
戸惑いつつもガンガン引き摺られていくしかない。
そんな引力のある第一話でした。
まだ訳も分からないのに次回が気になります。
ただ一つ。
気に食わないことが。
春雪は「こんなリアルなんて・・・」とか不満と鬱屈
バリバリで言ってましたが・・・。
自分のことを気にかけてくれて、
お弁当を作ってくれたうえに、
それを滅茶苦茶にして謝らなくてもニコニコ接してくれる、
そんな女の子がいるだけで彼のリアルはそこまで悪い
ものではないと思います。
・・・・・・いや、春雪の気持ちも分かる!
分かるけれども!
更に、学校中の憧れ?の彼女もエロく親しく接してくれる
なんて、彼のリアルはそこまで悪いものではないと・・・!
なんと、なんと羨ましい話か!
いや、春雪の気持ちは分かるけれども!
ああ、しかし羨ましい!!
☆第二話「変移」の感想です。
「ブレイン・バースト」。
それは「加速」を奪い合う対戦型格闘ゲーム。
何も知らずにその世界に叩き込まれた春雪は、
初戦であっという間に敗北してしまう。
「加速」。
思考を通常の1000倍に高める力。
それは使い方次第ではとてつもない利益をもたらす。
喧嘩、ギャンブル、試験、スポーツ。
どんな分野でも勝利を収めることが出来る。
そして、その能力を行使出来る回数「バーストポイント」を
奪い合うのがブレイン・バーストでの戦闘の意味だ。
んー・・・。
別に、普通に生きればいいんじゃない?
加速とか使わずに・・・。
とか言ったらお終いですね。
いやー・・・でも、なんか喧嘩とか試験とかで使うって
姑息なような・・・。
まあいいか。
兎にも角にも、
初戦ではあっという間に負けてしまった春雪が、
黒雪姫に講義を受けたあとの再戦では、
一生懸命足掻いて考えて頑張っていてよかったと
思いました。
今回は「ブレインバースト」についての説明回の
ようなものだったので、特に感想はありません。
☆第三話「探索」の感想です。
ブレイン・バーストの世界は、レベル9の「純色の六王」
によって分割統治されている。
しかし、かつて純色の王は「六王」ではなく「七王」だった。
今はいない「黒」のレベル9リンカー。
それは黒雪姫その人だった。
彼女は数年前、膠着状態を望む他の王達を裏切り、
それ以来お尋ね者として付け狙われるようになっていた。
レベル9からレベル10に上がるためには、
ひどく過酷な条件をクリアしなければならない。
そしてもし失敗すれば、もう二度と加速出来ない。
多大な利益を得ることの出来る加速能力を
失うのは恐ろしい。
だから、レベル9になったらレベル上げを諦めて
停滞を維持しよう。
そう思う人が多いのは当然だと思います。
しかし、失敗を受け入れてでも先へ進んでみたい。
そう思う人が出てくるのも当然だと思います。
で。
黒雪姫は後者であり、周囲の反対を押し切って
勝負に出たわけですね。
そして勝ったけれど負けたと。
赤の王には勝ったけれども、他の王達の攻撃には
太刀打ちできず、たった一人で接続を断って逃げる
しかなかったと。
うん。
自業自と・・・いや、なんでもない。
で。
今は学内のネットだけに接続して生きているけれど、
最近、そのローカルネットで誰かが対戦を挑んできている。
こちらはリアル正体バレもしてしまったけれども、
あちらは誰か全く分からない。
春雪君、出番だ!
てなわけですね。
あー、大体状況が分かってきました。
ていうか、もう大体相手が誰かも分かりました。
一人しかいないよね。
チユリに近くて、加速を必要とするスポーツマンで、
最近もっと加速を必要としてる・・・タクだな!
しかし、それにしても。
加速を使って人生どうこうすることに
彼らは抵抗がないんでしょうか。
もしくは、加速を使って人生を優位に進めたいという
目的があるにもかかわらず、それよりも失うことを
恐怖したり、対戦に命を賭けて生きる状況の方が
重要になってしまっていることに、不安や疑念は
ないんでしょうか。
結構皆スムーズにゲームを受け入れてるように
見えましたけど・・・。
私がいうのもなんだけど、依存しすぎじゃない?