内職が忙しい時期になりました。

なので、ブログが滞るかもしれません。

もしかしたら書き溜めたので何とかなるかもしれません。

自分でも分かりませんが、マイペースが加速すると

思われます。


「BLOOD-C」全話観終わった後の感想です。


※ネタバレします。要注意。



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12話かけて、

何がしたかったのか

何が始まって終わったのか

さっぱり分からない。


というのは、結構凄いと思います。

まさに衝撃の問題作。

・・・かもしれない。

でも。


だからこそ面白かった。

本当に面白かった。

私は本当に好きでした。

歪んだ愛かもしれないけれど、愛なのには違いない。



変な歌から始まり、

正体不明な敵との戦いだけが意味もなく延々と続き、

何のためなのか誰がどうしたいのかもさっぱり見えず、

ただただ周囲の人間が死んでいく。


観ているこっちは何が何だか分からない。


それをひたすら繰り返した挙句、


主人公が蚊帳の外のネタばらし!


最高だと思いました。


いや、蚊帳の外、というのは少し違うかもしれません。

主人公はその場にちゃんといました。

ただ意識が朦朧としていただけです。

そして脇キャラが全て話してきかせてくれだだけです。

何を隠していたのか、何が目的なのか。

もうベラベラベラベラ。

主人公がぼーっとしている側で、

謎も何も全て話して聞かせる斬新な手法!


爆笑しました。

最高でした。


それでも、本当の黒幕の目的が何なのかは

分からなかったので、

最終回では黒幕自ら話してきかせる丁寧さ!


主人公が必死で古きものと戦っている側で、

笑顔で棒立ちしながら、自らの思惑を

全部語ってくれる優しい文人さん。


主人公が能動的に謎に迫ることは一切なく、

一方的に謎を説明されるだけ。

しかも懇切丁寧に。


この描写は、私の心にグッときました。

しかも、それまでの10話は、作品内の

キャラクター自らに「茶番」と表現される無意味さ。

最高だ!



そして、ここまで説明されたというのに、

よく考えると、

結局何が起こって何が終わったのか不明

という不可思議さ!


結局、この物語は、最初から文人の実験だった

ということが終盤で判明しました。

黒幕である文人の「人間の根本は変わるのか」

という疑問検証のための実験。

「小夜と古きものの異形の力を手に入れるため」

という野心のための実験。

それに少々賭けを混ぜた実験。


でも、不思議なことに、

その実験が最終的にどんな結論に至ったのか、

どんな目的が達成されたのか、

最終話まで観ても不明なのです。


結局、小夜の根本というのは変わったのでしょうか。

四月一日は「小夜の変わりたくないという願いは

叶えられた」と言っていましたが、小夜は記憶を

取り戻しても、茶番を演じていた頃の記憶を

思い出して泣いていました。

それは変わったのか変わっていないのか、

どちらなのか私には判別不能でした。


そしてまた、文人は最後に小夜を捕らえることなく、

ただ逃げていっただけでしたが、異能の力を手に

入れる、利用することは諦めたのでしょうか。

古きものを操れる小夜の血。

それが大量に手に入ったからどうでもいい、

と思っていたのかもしれませんが、

それならばそもそもあんなに金と手間をかけた

実験をする必要がなくなります。

あの実験を行ったのは、朱食免を利用して

古きものの力を手に入れるために、小夜が

何らかの役割を果たす必要があったからでは

なかったのでしょうか。

だから小夜に暗示をかけたままでいられるか

確かめる必要があった、ということでは

なかったのでしょうか。

なのに、最後、あそこまで小夜を追いつめて

いながら確保せず、ただ放置して逃げる文人。

どういうことなのでしょう。


このように、最後まで観ても、

この作品は本当の目的や意味が不明なまま。

12話観ても、何が何だか分からない。

何もかもが煙にまかれたまま時間だけ奪われたようで、

それがまた、

最高に楽しかった!

です。



何だろう。

最初は本当に苦痛を感じたのに、

最後のネタばらし辺りから次回がとても楽しみになって、

最終回後は胸に一抹の寂しささえ感じました。

ちょっと映画も観に行きたくなりました。

私もコーヒーやらギモーヴやらで

洗脳されたのかもしれません。

そんな、妙な魅力のある作品でした。





あ。

あと最後に一つだけ。

結局、何しに来たのか分からなかった四月一日さんへ。


お前、膝に抱っこされたり、風呂を覗いたりしたのが

主な仕事だったじゃないか!

痴漢しにきたのか!

四月一日さんの変態!

この変態犬!!