「Steins;Gate」第二十一話の感想です。
※ネタバレします。要注意。
◎「Steins;Gate」
- STEINS;GATE Vol.2【初回限定版】 [Blu-ray]/宮野真守,今井麻美,花澤香菜
- ¥7,140
- Amazon.co.jp
☆第二十一話「因果律のメルト」の感想です。
まゆりの死を回避するため、最初のDメールを取り消す。
ついにその段階まで辿り着いた岡部。
しかし、直前になって思い出したのは、最初のDメールを
送る前、元々の世界線では紅莉栖が死んでいたことだった。
紅莉栖の命を捨てて、まゆりの命を救うのか。
まゆりの命を捨てて、紅莉栖の命を救うのか。
厳しい二者択一の状況になってしまって、
岡部は動きがとれなくなります。
本当は、というか、出来れば当然二人とも救いたい。
でも方法が分からない。
ただ時間だけが過ぎていく。
今回は、岡部がその悩みから抜け出せずに
悶々と悩み苦しむ話で、展開としては進みませんでした。
でも、いい話でした。
岡部の思い、紅莉栖の思い、まゆりの思い。
互いが互いを思いやり、
それぞれがそれぞれを救いたいと願い、
けれど現実は非情でどうにもならない。
それでも何とかしたいと思い合う姿に心が切なくなりました。
特にまゆりの回想シーンは、静かで温かくて、
今より寂しいけれど今より分かりあえていたように見えて、
少し辛くなりました。
まゆりは今の岡部の置かれた状況を全く知りません。
でも、感覚的に全てを把握していて、常に岡部を気遣っている
のがよく分かるので、時々とても悲しく見えます。
「あのね、まゆしぃのこと重荷に感じたら言ってね」
この一言が優しくて悲しいです。
また、全てを知っている紅莉栖も悲しいです。
今回などは何故岡部がDメールの取り消しを中止したのか、
その理由も知ってしまいましたしね。
今の世界線だとまゆりが死ぬ。
けれど元の世界線だと自分が死ぬ。
その衝撃的な事実を知り、なおかつ「まゆりに会いに行くべき」
と岡部に勧められる紅莉栖の強さと優しさが、胸に痛いです。
それから、岡部も。
まゆりと紅莉栖が助かるかもしれないから自分が命を捨てる、
そう思って車に向かっていった場面は、無茶苦茶だけれど、
というか、無茶苦茶だからこそ苦しくなりました。
皆、互いが互いを気遣っていて、本当に優しいのに、
現実が引き裂いてくる。
温かさと切なさと悲しみに満ちた、いい回だと思いました。
あと、ダルが。
一人で何回もコミマを楽しんでるダルが、
ちょっと一人だけ取り残されているようで辛いよ、ダル。