最終巻です。


※ネタバレします。要注意。


◎「DARKER THAN BLACK 漆黒の花 4」

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マクスレイ将軍との決着から西島ビルへ、

そしてハーヴェストとの最終戦へ・・・の最終巻でした。


まさに「クライマックス!」といった雰囲気、怒濤の展開に、

読み終わったあと少し疲れました。


セルゲイのこと、パーセルのこと、西島のこと、

梓のこと、未咲のこと、ハーヴェストのこと、

それから黒と銀のこと。

全てが絡み合って盛り上がり、解決していく迫力は

凄かったです。


キャラクター一人一人に物語を感じられる。

それが「DARKER THAN BLACK」の魅力の一つだと

思いますが、この漆黒の花でもそれは変わらず、

むしろアニメよりも強く感じられる部分もありながら

最後まで駆け抜けたのは素晴らしいと思います。

皆、素敵。


あ。

ただ、梓の物語の解決は、少し分かりにくかったです。

というより、私は今でもいまいち理解が出来ないでいます。

結局、梓のアレは何で、どういう心理で梓が解決に

至ったのか。

もうちょっと梓の心が分かればなあ・・・と思いました。


それと意外と小者だったハーヴェストさんが・・・。

いや、これは単純に好みの問題かもしれませんが、

ハーヴェストの行動理由が思ったより個人的で驚きました。

今までの謎めいた雰囲気から、もっと深くて複雑な理由が

あるのかと思いましたが、


「最強レベルの契約者であるはずのこの俺が、

アンバーに人間なんかに劣ると言われた・・・ショック!」


みたいなものが根本にあったなんて・・・。

意外と小さい理由だったんだ・・・。

契約者が非合理なものに拘るのもこの作品らしいところだと

言われれば、それはそうなんだけれども、

しかし、けど・・・ラスボスなのに小者?

いや、でも人間にとってプライドは大事だよね・・・。

うん。


ていうか。

アンバーは黒のことを時間を超えてストーカーするぐらい

愛してて、ビンタされても「殺す」と言われてもメロメロな人

だから、黒を持ち上げるのは当然で、そんなに気にすること

なかったのに・・・。可哀想に・・・。



えーと。

何だか色々と書いてしまいましたが、

この最終巻も、それまでの巻も、全て含め、

素晴らしいコミカライズ作品だったと思います。


先に書いた人物描写も含めた物語のテイストから、

絵柄から(これは当然ですが)、

細かい伏線や繋がりまで、

こんなに原作に近く、原作を大切にし、

愛を感じるコミカライズは滅多にないと思います。


そのうえ、コミックはコミックで独自の魅力もあるという、

一粒で何度も美味しいこの素晴らしさ・・・。

毎回毎回「岩原先生って凄過ぎる・・・」と圧倒されながら

読んでいました。


そんな作品もこれで終わりなのが寂しいです。

いや、でも最後は爽快に終わっていたので、

良い気分で終わりを受け止められそうです。

良かった。色々。



というかぁ。

最後に岡村監督のインタビューがあったんですけどぉ。

アニメはあれで終わるんですかぁ?

あそこから続いた話を観るのは怖いような気もしますが、

あれで終わるとモヤモヤっとねぇ・・・。

だって「黒の転落人生は転落だけで終わり」みたいな・・・。

うっ・・・可哀想な黒さん・・・。

銀ちゃんなんて生死すら不明・・・。


うーん。

・・・また何かの形でこの作品を見られるといいな。