活字が読みたい。
映画も観たい。
アニメも観たい。
しかし、それぞれ事情が・・・うぬー・・・。
◎「風の城砦」
- 風の城砦(カスバ) (第1巻) (白泉社文庫)/河惣 益巳
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- 風の城砦(カスバ) (第2巻) (白泉社文庫)/河惣 益巳
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この白泉社文庫版だと全2冊なので、
両方貼っておきました。
歴史に詳しくないので、いまいちよく分かってない部分も
あるかと思います。
間違ったことを書いていたら、ごめんなさい。
ごめんなさいしたら何でも許されると思ってて
ごめんなさい。
舞台は1900年頃のアルジェリアとフランスです。
フランスの貴族、パトウ家の跡取りソレイユが、
「愛する人と結婚したいから、伯爵家継ぎたくない。
誰か身代りになってよ。
あ、そーだ。
昔家出した叔父さんと、行方不明になった叔母さんを
見つけてこよう」
と、当時フランスの支配下にあったアルジェリアに
二人を捜しに行くところから話が始まります。
この行方不明の二人、特に叔母さんの方は、
ソレイユの祖父が莫大な財産と人手を使って
捜索したにも関わらず、現在まで行方も生死も
分かっていないという、つわもの行方不明者で、
捜索は難航が予想されました。
何せ、国境・港は封鎖し、かまどの灰まで調べたとか
何とか言うほどの捜索で見つからないのですから、
これはもうミステリーです。
で、その謎に初っ端から惹きつけられ・・・
と思ったら、
意外とあっさり当時の行方が判明。
(あ、叔父さんも娼館で一週間お泊まりなところを
すぐに捕獲されます。駄目人間(笑))
ただし、叔母さんは死んでいて、息子二人と
知り合いになろう、という展開でした。
が、そこまでいくのもちょっと大変。
なぜなら、叔父さんのいるフランスの外人部隊と、
叔母さんの息子二人がいる現地人の部族は、
日夜侵攻と、それに対する抵抗で、
激しい戦いを繰り広げていたからです。
しかし、その困難も乗り越え、無事ソレイユは
二人と知り合いに。
けれども当然伯爵家を継ぎたい人はおらず。
おまけに兄の方は体が弱くて、ベッドから
起き上がることもままならない状態。
そこでソレイユ
「よし、兄をフランスへ拉致って行こう!
私の結婚のために!!」
というね・・・。
何だコイツは・・・。
しかし、何故ソレイユがそこまで結婚を優先するか。
それには理由がありました。
それは、代々パトウ家にだけ現れる独特の青い色の瞳
「ラ・コンテス・ブリュー」にまつわる呪いの・・・・・・
あー、疲れた。
後はやめます。
でも、ここまでで分かると思いますが・・・・・・
あ、私の文じゃ伝わらないかもしれませんが、
初っ端から謎とスリルでぐいぐいと引っ張られる作品でした。
ひとつ謎が解けた、と思ったらまた新たな謎。
ひとつ困難が解決した、と思ったらまた新たな困難。
そして次第に色々なことが見えてくる。
転がるように最後まで走っていく。
しかも地理的にも時間的にも大きな枠の中で
結構壮大な嘘をついてくれる。
こういうのが好きな私には、色々と楽しめる作品でした。
あー。
ただ、少し強引なところは幾つかあったかなあ・・・。
「そんな馬鹿な!」とか「いや、だったら何故もっと・・・」という
所はありました。
でも勢いで割と気にならなくなってると思います。
いや。
けど、最後はアレかもね・・・。
2巻の最後に「外伝」が収録されていて、それがかなり
フォローの役目を果たしていると思うのですが、
本編の終わりは唐突です。
そして・・・です。
「・・・!?」となります。
私は外伝なくて、あの終わりの方が良かったんですけど・・・。
あー。
あと、もっと歴史的な事が分かっていたら、
もっと楽しめたかなーとは思います。
フランスの侵攻と、抵抗するアルジェリア。
新しい文明と古い文明の衝突。
滅びていく古い価値観にしがみついて生きる人と、
新しい価値観で強く生きる人。
もっと歴史に知識があったら、
こういう部分に色々な思いを巡らすことができただろうなーと
少し残念になりました。
でも、まあ、楽しかったと思います。
最後に一つ。
私は多分ソレイユが気に食わない・・・。
最後の最後で気付いてしまったんだ・・・・・・。
どうすればいいんだ、この気持ち・・・・・。