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※ネタバレします。要注意。


☆第四話「形影相弔」の感想です。


今回は「首なしライダー」ことセルティ・ストゥルルソンさんの

話でした。

彼女が何故首なしで、どうして池袋にいて、

どうやって普段生活しているのか。


「首なしライダー」は、一話から度々「池袋の怪奇の

象徴」のような形で登場していて、とてもミステリアスで

興味を覚える存在でした。

なので、今回は色々と明らかになって面白かったです。


彼女は、アイルランドで死を告げると言われる

「デュラハン」という妖精で、そのために首なし。

本来は自分の首を脇に抱えているはずですが、

気が付くと首がなく記憶もなかったため、首を

探して来日。

岸谷というモグリの医者と同居し、運び屋を

やりつつ、今も首を探す毎日。


これが簡単な彼女の経歴らしいです。


ほう。

「首なしライダー」は妖精だったのか。

妖精がバイクで日常的に走り回ってるなんて、

ファンタジーでメルヘンだなあ、池袋は。

意外と夢のある街やもしれん。


とか思っていたら。

話が進むにつれて、次第に悲しい気持ちになりました。


首を探して日本への船に乗り込んだはいいものの、

自分の容姿やその他のことで、これからが不安な

セルティさん。

そこを四歳の岸谷に見つかり、医者である彼の父親から

ある提案を受けます。


「一度だけでいい。貴女を解剖させてくれれば

居場所を提供しよう」


いやいやいや!!

何さらっと軽いことみたいに言ってんの。

解剖なんて気軽に「あ、いいですよ」とか言えないから。

しかも「一度だけでいい」とか微妙に遠慮してる風に

見せてるのが凄く嫌だ!


しかし。

先が不安なセルティさんはこれを承諾。

麻酔の効かないなか、解剖されるセルティさん。

ひいい・・・痛そう・・・。

そして四歳の息子にナチュラルに解剖を薦める父親・・・。


ああ、辛い。

妖精もこんなにまでして身売りしなければ

生きていけない時代なのか。


そんな大変な思いをして来日したセルティさん。

けれど今も首は見つからず、運び屋をする毎日。

折原みたいな変態さんに重宝されつつ、

嫌だと思いながらも付き合わなければならない。

ビジネスだから。


うう、泣ける。

死を告げると恐れられた妖精ですら、

この池袋では金のため(?)に変態の使いっぱしり。


おまけに四歳で解剖してから、セルティさんの

魅力に取り憑かれてしまったらしい同居人が

「首は諦めなよ」と笑顔で言ってくる。


何て世知辛い!

妖精にも世知辛い世の中だね!

夢も希望もないね!!

流石、東京コンクリートジャンゴー!!


何だかこう・・・とても胸の痛む四話でした・・・。

セルティさん・・・強く生きて・・・。