◎「感謝知らずの男」

感謝知らずの男 (小学館文庫)/萩尾 望都
¥590
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バレエダンサーのレヴィは不眠症に悩んでいた。

静かに眠れる家を求め、引っ越しをするレヴィ。

しかし新居では、「親切な」隣人があれやこれやと

世話を焼いてくれ、充分に眠ることが出来ない。

一人にしておいて欲しいレヴィと、一人にしておけない隣人達。

そうこうしているうちに、次第に人間関係が崩れてきてしまう。




なんか、こう、そういうストーリーの表面だけ追って

説明しても駄目なんだ!それじゃこの作品の魅力が

全然伝わらないんだよ!!

と、思ってはいるんですが・・・・・・。

作品の内面が上手く理解出来なくて・・・・・・。

頭が悪いのか、精神が未熟なのか、センスがないのか。

理解出来ない理由すら分かりません・・・oh no。


うーん・・・。

出てくるキャラクターには大概クセがあります。

繊細なようでいて、神経質で身勝手なところのあるレヴィ。

同じく、やっぱり繊細なようでいて、神経質で弱く、

他人に冷たいところのある不潔恐怖症のレヴィの兄。

「親切」と言いつつ割と自己満足の隣人達。

優しく内気で美に一途だったはずが、変わっていって

しまう友人のカメラマン。

などなど。

そういったキャラクター達が、他人と関わっているのか

自分と対話しているだけなのか、よく分からないなかで

関係を築き、想ったり悩んだりする様が、妙に心に

残りました。


あー!

よく分からない!!

言葉にできない!!


とにかく、言葉ではっきりとは言えないモヤモヤとした

内面や関係性がひどく心に残り、じんわり刺してくる

作品でした。

終わり。

分からない。

いつか理解出来るといいな。



どうでもいいんですが。

不潔恐怖症のレヴィの兄の人物描写には

色々とグサグサ心を突き刺されましたが(笑)、

私は「不潔恐怖」という病気自体には

そんな文学的な(?)意味はないと思ってます。

特に意味はないんじゃないかと・・・。

こういう作品にそういうことを言うのはおかしいとは思います。

思いますが、なんとなく、やっぱり。

まあ、でも、私の性格がレヴィの兄のように

繊細と見せかけてただ弱いだけで、自分には

敏感で他人には鈍感な自意識過剰なのは

変わらないっていうかなんていうか・・・生きててごめんなさい。