ちょっとテンション上がらないので、本の感想を適当に。



◎「龍は眠る」

龍は眠る (新潮文庫)/宮部 みゆき
¥780
Amazon.co.jp

何故この表紙、こんなにも怖い・・・・・・?




雑誌記者の高坂昭吾は、実家から東京へ戻る途中、

台風のなか立ち往生している自転車少年を拾った。

少年は稲村慎司という高校生で、超能力者だった。


おっと、何だか話がミステリーらしくない方向へ(笑)


稲村慎司は人の心や記憶、そして物に残った思念を

読み取ることの出来る能力者だった。

彼は、彼の能力を疑う高坂に、実際に能力を使って

みせ、協力してほしいと頼む。

台風の中、何者かによって開けられていたマンホール。

そこに落ちて死亡した子供のため、その親のため、

自分に見えた犯人の手掛かりを一緒に追ってほしいと

言うのだ。


で、まあ、その話は比較的すぐ終わるんだけど。

ちなみに、後味は最悪の終わり方です☆うふ☆


その事件の後、未だ慎司が超能力者なのかどうか

疑う高坂と、「信じてくれ」「仲間がいる」と打ち明ける

慎司。

慎司は本物なのか、巧妙なペテン師か。

疑いつつも高坂は、同じく超能力者だと言う慎司の友人、

織田直也とも関わっていくことになる。

自分の力を世間に役立てたい慎司と、自分の力を

ひたすら隠し通したい直也の二人の超能力者。

後、何故か高坂への脅迫事件。


そんな感じの作品です。



んー・・・。

正直に言って・・・あんまり・・・かな・・・・・・。


超能力物なのか、推理物なのか、それとも社会派なのか、

色々と分からないまま終わってしまった感じです。


人の心が読める超能力者である、ということに悩んでいる

慎司の話も・・・何ていうか・・・。

お前は超能力があることよりも学習能力がないことが

問題なんじゃ?

と、突っ込みたくてうずうず(笑)

強い正義感を持っているが故に、事件を解決しようと暴走し、

結果失敗してしまう。

そのこと自体は、まだ彼は若いし、よく理解出来ます。

が、

何故同じ過ちを何度も繰り返すんだ、お前は。

終わりまで何度か同じこと繰り返してたよね。

いや、人間はそういうものかもしれないけどさあ。

けどさああ、みたいな(笑)


後、主人公の雑誌記者、高坂さんについてですが。

彼は「慎司は超能力者か否か」について随分と

疑ったり、迷ったり、調べたり色々してましたが。

こっちから見ると、

アンタと七恵さんの唐突なラブの方が超能力!!

という感じでした。

出会って少しで、熱烈フォーリンラヴ!!

お互いのことも碌に知らなくても、濃密カッポー!!

・・・恋とはそういうものなのか・・・。

いや、でもあまりのツーカー加減に、それが超能力に

しか見えませんでした(笑)



なんて、色々と書いてしまいましたが、最初から最後まで

一気に読み進めさせられてしまう、勢いのある作品でした。

つまらなくはないです。

けど・・・ちょっと・・・なだけです。



あ、後、織田直也。

君の薄幸な人生は忘れない。

不幸せな人、大好き。

薄幸、万歳。