そろそろ本や漫画、アニメの項目を
少しだけ検索しやすいようにしたいと思いつつ、
もう・・・どれ位の時が流れたか・・・。
◎「夏の名残りの薔薇」
- 夏の名残りの薔薇 (文春文庫)/恩田 陸
- ¥620
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山奥のクラシックなホテルで毎年開かれるパーティー。
沢渡グループの三姉妹が主催するこのパーティーには、
幾つかの暗黙の「決まり事」があった。
参加者は、三姉妹のいずれかのお茶会に参加しなければ
ならない。
そのお茶会で三姉妹から通告をうけた者は、来年から
このパーティーには参加できない。
三姉妹が揃った場での、三人の話には不用意に口を
挟んではならない。
何故なら、三姉妹の会話は嘘と真実を織り交ぜたもので、
これは彼女たちのゲームだから。
・・・そんなミステリアスなパーティーに参加する人々。
彼らも様々な思惑、愛憎、謎を抱えてホテルに集まっていた。
そして事件が起こる。
私は好きです。
この作品の不気味でミステリアスで不安な雰囲気。
最初から最後まで晴れることなく続く重苦しさ。
でも、起こった事件に対する解決を求めて読むと
落胆すると思います。
はっきりした解明とか真相を求めては駄目です。
解明されたような、そうでないような、また新たな謎が
出てきて煙に巻かれたような。
そんな嘘と真実と、未来と過去と、事実と記憶と、
全てが混濁していく訳の分からない感覚が
楽しみどころだと思います。
まあ、
要するに、
酩酊状態、サイコー!!
ってことですかね。