「夏目友人帳」の雰囲気に似ている。

そう聞いてこの「蛍火の杜へ」を買ってみました。

が、いつのまにか緑川ゆき先生の他の作品も

手元に揃ってきているという現実・・・。

一体いつ・・・何故・・・こんなことに?

まあ、それらもいつか読んだら感想を書きます。

多分。



◎「蛍火の杜へ」

蛍火の杜へ (花とゆめCOMICS)/緑川 ゆき
¥410
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暑い夏の日。

六歳の少女蛍は、森で迷子になった。

そこは妖怪の住むといわれる山神の森。

出口がみつからず泣く蛍の前に、

狐の面をつけた少年ギンが現れ、

道案内をしてくれた。

ギンは自分は妖怪で、人に触れられると

消えてしまうのだと蛍に言う。

そして蛍とギンの、決して触れることのできない

夏の間だけの交流が始まった。


という感じの「蛍火の杜へ」という短編。

その他に、旧校舎から流れるギターの音を

巡って始まる切ない三角関係の話「花唄流るる」、

好きな男の子を守るために忍者になると決めた

少女椿の話「くるくる落ち葉」、

親の離婚により長く離れた後に再開した兄妹の

淡く痛い恋愛話「ひび、深く」、

この三編も収録されています。

春夏秋冬四編の詰まった短編集です。




どれも淡く切ない情感が漂う恋愛物語です。

「くるくる落ち葉」だけはコミカル調で、ちょっと

浮いてる感じもなくはないですが(笑)


そして、どれもこれも緑川先生特有の、繊細さと

切なさと温かさに溢れていて、読んでいて心が

満たされる

っつーか、

もうたまらん

っつーか、

テンション上がる

っつーか、

うわっはー!!(落ち着け)


でもやっぱり表題作の「蛍火の杜へ」が一番好きですね。

妖怪だしね!

妖怪だもん。

もう駄目だよね(何が)


ずっと変わらない姿の少年ギンと、段々成長していく蛍の

静かで儚い愛はたまりません。

夏の暑さ、冬の冷たさ、春や秋の中で少しずつ募る想い。

でも決して触れることのできない二人・・・。

あー!!

切なさ、大歓迎ー!!!(壊)

そして。

ほとんど狐の面を被っているギンが、たまにとる面の下の

素顔が・・・

やたら色っぽい!!うひゃー!!(煩悩)


・・・取り乱してすみません。

とにかく。

心の奥にじんわりと沁みてくる温かさと切なさが

たまらない一冊でした。