体力と精神力がなくて、なかなかアニメ感想が

書けません。

ていうか、もう一月から何を観るか決める時期に・・・・・・。



とりあえず今日は、「蟲師」の漫画9巻と10巻の感想を

短く書きます。

何だか読むのが勿体なくて、ずっと読もうかどうしようか

迷っていたら、結局今日まで読まずにきてしまいました(汗)




◎「蟲師 9」

蟲師 9 (9) (アフタヌーンKC)/漆原 友紀
¥620
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夕暮れ時になると、「帰らなくちゃ」と家から彷徨い

でる老婆。自分でもどこに帰るか分からないまま

彷徨う彼女には、昔の記憶がない。彼女は昔、

夕暮れ時に消えた少女と入れ替わるようにして

突然里に現れた人間だった。

という、「残り紅」や、

「とりかぜ」という蟲を口笛で操り、凪でも船を

進ませることのできる水夫の青年イブキ。

「夜には口笛を吹くな」とギンコに忠告されて

いたイブキだったが、それを忘れ、夜に口笛を

吹いてしまう。

という、「風巻立つ」などが収録されています。



「残り紅」に出てきた、夕暮れの地面に伸びる

本体のない影にどきっとしました。

影だけが地面にある絵というのは、何度見ても

不気味です。心が薄寒い感じになります。

が、夕暮れ時にそういう物に出逢うことを

どこかで望んでいる気がするのは何故・・・・・・。

いや、実際遭ったら多分全力で失神するけど。


後、少女がずっと夜の続く世界で、一人きりで

家に暮らす「壺天の星」の描写に胸が躍り

ました。

誰もいない夜の世界、一人の家で、誰に用意

されたか分からない食事などを食べて、目が

覚めると隠されている人形を探す。

でも一人。いつも一人。夜の世界に一人。

ああ、素敵。

いや、実際自分がなったら多分全力で号泣する

けど。

ずっと一人なんて寂しくて生きていけない。

だってアタシ、心がガラスで出来てるんだもん。

つか、今、「ガラス」を五回位間違えて打ち直した・・・。

使い慣れない単語・・・だったんだね・・・。




◎「蟲師 10」

蟲師 10 (10) (アフタヌーンKC)/漆原 友紀
¥620
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頭に血が上ると、自分自身でも力を抑えられ

なくなる少年ゲン。彼はある日、納戸の中で

不思議な着物を見つけた。縫い目のない光る衣。

それは赤ん坊の時以来会ったことのない彼の

母親が作ったものだった。

という「光の緒」や、

山で落ちていた李を食べて以来、何度も

同じ木の夢を見るようになった男の話、

「常の樹」などが収録されています。



そして「降幕の刻」です。

本屋でこの文句を見たとき、ショックのあまり

その場で高熱を発して倒れ込み、夢の中で

光脈筋が体の下に流れているのを感じ・・・

たりなんかは全然しませんでしたが、

ちょっとショックでした。

まだしばらくは人と蟲の話、ギンコの旅の話を

読み続けたかったです。


この10巻では、「香る闇」という話と、最終話である

「鈴の雫」が印象に残りました。


「香る闇」は、花の匂いを嗅ぐと何かを思い出しそうに

なる、でも何も思い出せないという男性の話です。

色々言うとネタバレになってしまう話なので、何も

書きませんが、怖かったです。ひたすら怖かったです。

こういう恐怖は心の芯からぞわぞわっときて困ります。

とても面白かったけど。


「鈴の雫」は、生まれながらに山のヌシとしての

運命を背負ってしまった少女と、その家族の話です。

今まで何度かヌシという存在は登場してきましたが、

人間が生まれつきヌシという設定は初めてだったので

何だかとても不思議な感じがしました。


ギンコ「草木も蟲もけものもヒトも 命の理の許に

     生きている。

     ずっと昔からそうだった。

     きっとこれからもそうだろう。

     ・・・・・・ヌシは その“約束”の現れだ。

     それがヒトの形をしている事が

     ・・・・・・俺には無性に嬉しかった」


何故だかわかりませんが、この台詞がとても

気に入りました。

最後はちょっと物哀しい終わりでしたが、

じんわりと惹きつけられる良い終わりだったと

思います。


あー・・・。

でも終わってほしくなかったなー・・・。