2冊漫画を読みました。

2冊ともBL系の話がありました。図ったわけではないのに。

(「BLとは何ぞや」という人は各自調査してください。)

いや、「BL」というとライトなイメージ、明るく軽いイメージに

なってしまう気がするので・・・何ていうの?・・・・・同性愛?

やおい?・・・・分からん・・・・。とにかくもう少し落ち着いたトーン

の話です。

私自身はBLに特に興味はないんですがねー。話として面白け

れば読むし、そうでなければ読まない。特に好きでも嫌いでも

ないです。

ああ、それより、どちらかというとBLを好きな方達に物凄く興味が

あります。何故だ、何故女じゃ駄目なんだ。最近少し分かってきた

気がするけど、やっぱりよく分からないよ。ああ、気になる。


ま、それはともかく。感想をちょこっと。


◎「夜はきて愛を語り」

夜はきて愛を語り/波津 彬子
¥600
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波津彬子さんの短編集です。

欧米を舞台とした作品が集められています。

事故で死んだ親戚の家に猫をひきとるつもりで行ったら、

素性の分からない子供までもひきとることになった男性

の話や、祖父の遺産を「香炉を守ること」という条件付きで

相続した男性の話などがあります。

私が特に好きなのは「夜の瞳」ですね。

「夜の瞳」は病気で寝ている少年の、その部屋の隅に毎夜わだか

まる影の話です。影の中から出現する「こちらの世界のものでは

ない」者達が、恐ろしいのか儚いのか分からなくて好きです。

8ページだけの物語なのに、この余韻は何なんだ。



◎「トーマの心臓」

トーマの心臓/萩尾 望都
¥710
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これは本当に、というのも変ですが(笑)BLってやつですね。

ギムナジウムの少年達の愛と苦悩の物語です。冒頭は一人

の少年の自殺の描写です。愛する少年のために命を捨てる

少年トーマ。

「ぼくが彼を愛したことが問題なのじゃない 彼がぼくを愛さねば

ならないのだ どうしても」

 「彼を生かすために ぼくは ぼくのからだが打ちくずれるのな

んか なんとも思わない」

こんな文章が遺書の中に書いてあります。

しかし、そんな熱烈な愛を向けられていた少年ユリスモールは彼

を憎みます。迷惑だと。それでも、心に深い傷を負い、日々精神が

不安定になるユリスモール。そんなとき、自殺した少年にそっくりな

少年エーリクが転校してきて事態は動いていきます。

・・・まあ、こんな話・・・??でしょうか?

とても感傷的というか繊細な感覚の作品で、その感性を見ている

だけで満足できる、そういうものなのかなあ?と思います。


思い出したんですが、これを購入したきっかけは書店にいた女子

高生の会話だったんですよね。「お父さんがコレ名作だって言って

た」って会話で・・・・。ぱぱ・・・。とってもロマンチストなのね、

そうなのね、ぱぱ。

ああ、そうそう。

萩尾望都さんといえば、この間「バルバラ異界」を全巻買って

一気読みしました。それもちょっと書いておきます。



◎「バルバラ異界」

バルバラ異界 (1)/萩尾 望都
¥530
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7年間眠り続けたままの少女青羽。その夢を探るため、夢

の中に入り込む渡会時夫。少女は夢の中で「バルバラ」という

名前の島に住んでいるのですが、その島は時夫の息子キリヤ

の作り出したものでした。そして、物語はキーワード「バルバラ」

をあちらこちらに登場させながら進んでいきます。

謎が謎を呼ぶ物語でとても面白いのですが。

が。

何が好きかって、


キリヤー!!泣けるぞ、うおあー!!(叫)

お前のせいで私の心臓は張り裂けそうだーー!!

最後の方がよく分からないとか大したことじゃないさー!

私の頭が悪いとかどうでもいいさー!

お前が泣けるからそれでいいんだーーーーー!!

「あんたは他人だったのに 他人だからどうでもよかったのに

親の面して親になってしまった」

「あんたは オレの許せないモノになったんだ! ちくしょう!

あんたを憎んでやる!」

泣きながら叫ぶお前が泣けるーーーーーーー!! 

うおおおお!(号泣)