いつも通る道沿いに、素敵なカフェがある。

カフェというか、ちょっと昔風のお洒落な雰囲気をもった

コーヒー専門店だ。

そんなに広い店ではなく、こぢんまりとしていて、入り口の

両脇にバラの蔦を這わせたアーチがある。通りに面した

小窓から覗くと、柔らかい茶色のテーブルと椅子、そして

カウンターがあり、カウンターの向こうには素敵なマスター

(というのだろうか)、そしてその後ろにはコーヒー豆の入っている

だろう缶などがある。

童話か何かに出てきそうな雰囲気の店だ。

何か日常とは違う、ゆったりした時間が流れていそうな。

その素敵な雰囲気が見たくて私は毎日覗いて通る。

白い髭の背筋の伸びた、素敵なマスターが毎日そこにいる。

客と談笑したり、新聞を読んだり、店の前の掃除をしたり。

毎日覗いているので、時々目が合う気がする。

入ってもいいと言っているのかもしれない。


素敵な。

とても入りたい・・・。


でも、一つ問題が。

私はコーヒーが飲めません!それでも入っていいですか、マスター!?