桜桜が咲いているようだ。 昨日外に出たら、確かにだいぶ咲いていた。 もう散り始めているような木もあったりした。 ここ数年、春になると必ず桜を見に行く。あまり季節感のない土地 に住んでいるので、桜を見ると「春だなあ」と少しは実感できるのだ。 薄紅色に咲いてすぐ散っていく桜を見ていると、胸がつまるような 切なさを感じる。儚く懐かしい夢のような感覚を覚える。それがとても 心地いい。 「願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」 と詠んだ西行の気持ちが少し分かるような気がする。