心身に大きな影響を及ぼすストレスのいちばん大きな要因は、なんと「睡眠」と「上司」だという調査結果があります。
「コントローラータイプ」といって、人口の4分の1くらいは、高圧的な態度で他者を自分の思い通りにコントロールしたいタイプの人がいるといわれています。このタイプの上司につくと、突き放されたり、ネチネチと文句を言われたり、何かと振り回されて、自分で時間や仕事量をコントロールするのが難しくなります。自分の自由な裁量で仕事をコントロールできないことが、ストレスを左右する最大の要因。それに関係するのが上司なのです。
会社で上司に怒られたり、過剰なノルマに追われたりしてストレスがたまると、脳内にストレスホルモンといわれるコルチゾールが大量に放出されます。そうすると脳内の神経細胞(ニューロン)同士の結合を阻み、情報伝達がうまく行われなくなって、物覚えが悪くなります。すでに記憶していたことも思い出せなくなります。多量のコルチゾールは脳の記憶を破壊し、しまいには脳の細胞が死んでしまいます。
しかし、脳の記憶を形成するときには、少量のコルチゾールが必要不可欠です。多すぎると悪さをするけれども、多少はなくてはならないワクチンのようなものです。コルチゾールは極悪ホルモンというわけではなく、いつも強いストレスを感じ、コルチゾールが終始休みなく放出され続けていることが問題。脳が負のパターンにはまり込んでしまう前にストレスの悪循環を断ち切ることが大切です。重要なのは、ストレスをゼロにすることではなく、ストレスをどう受け止め、反応するか。反応のしかたによって、脳がどう変化するかも違ってきます。